レシピ&エッセイの白井操クッキングスタジオ

料理研究家・白井操の神戸発レシピやエッセイがたっぷり!料理講習会のイベントや主な著書なども掲載中。男の料理や食育、シルバーカレッジ情報も発信中。

操の「へぇ~!」な雑学

第27話 アネモネ

【参加募集中】ムッシュ・フルーリと春の花探検!
加西市にある兵庫県立フラワーセンターでは、ムッシュ・フルーリ園長の植物セミナーが毎月開催されています。思わず「へぇ~!」と言ってしまう、とっておきの話題がいっぱい。大人気のセミナーです。
フラワーセンターのお花とムッシュフルーリに会いに行きませんか。

『ムッシュ・フルーリの「へぇ~!」な雑学』開催日程
➀3/20(土・祝)②5/15(土)
(各13:30~15:00 ご参加には予約が必要です。)
*予定は変更になる場合がございます。
●予約・お問い合わせは
TEL:0790-47-1182(兵庫県立フラワーセンター)

🌷🌷チューリップまつり2021開催!🌷🌷
🦋🦋「3/20(土・祝)~4/30(金)🦋🦋
350品種、16万球のチューリップが咲く春のフラワーセンターへ。
3月は温室内、4月初旬から中旬にかけて花壇のチューリップが見ごろを迎えます。

第27話 アネモネ
フラワーセンターの3月と言えば、そりゃあもうチューリップ祭りの始まりだよね。今年は3月20日(土)~4月末日までの約40日間、園内はチューリップで溢れ返るんだ。ところが、この春は新たな趣向として、その頃の池辺の林床花壇にはカラフルなアネモネが咲き乱れるようになってるんだぞ!!

みんなはアネモネって聞くと、どんな花を思い浮かべるのかなぁ? 今、一般に園芸業界でアネモネという名で呼ばれているのは、アネモネ・コロナリア(Anemone coronaria)のことを指しているんだ。赤、白、ピンクに紫、一重咲きや八重咲など、多様な色や花形があるけど、すべて花の中心に黒紫色をした雄しべと雌しべがあって、それがアクセントになっているんだよな。どうだい、みんなが思っている花と一致したかい?
 アネモネ・コロナリアが咲き乱れる草原

アネモネっていう名前は、ギリシャ語で「風」を意味するAnemosが語源なんだけど、これは、花が終わった後にできる種が長い毛を持っていて、風で運ばれることから付けられた学名なんだ。
綿毛をまとったアネモネの種
ところで、アネモネには花弁がないって知ってるかい? 色とりどりの花弁のように見えるのは実はガク弁で、花弁は退化してなくなってしまっているんだ。アネモネが属するキンポウゲ科には花弁が退化してなくなっているか、すごく小さくなっているものが多くて、ほとんどはガク弁が花弁の代わりの役目を果たしているんだぞ。フクジュソウ、クレマチス、クリスマスローズ、デルフィニウムにラナンキュラスなどなど、みんなきれいな色をしているのはガク弁なんだ。覚えておくといいよ。
アネモネの花弁の様に見えるものは、実はガク弁

さて、このアネモネ・コロナリアっていうアネモネは、学名を見ると原種(野生種)のように思えるけど、実は人間が作り出した園芸品種なんだ。野生のアネモネ・ホルテンシス(A.hortensis)アネモネ・パボニナ(A.pavonina)などの交配により作り出されたアネモネ・フルゲンス(A. ×fulgens)という人工交雑種があり、それらをさらに交配して選抜されたのがアネモネ・コロナリアなんだ。しかも、これが作り出されたのは19世紀で、それ以降ほとんど進歩していないんだよ。いまだにその頃に作出された品種が出回っているからね。

さて、フラワーセンターの林床花壇には、19世紀にアイルランドで育成された八重咲の「セント・ブリジッド」っていう品種を昨年の秋に大量に植えたんだ。だから、今年の春は林床花壇がなかなかいい雰囲気になるぞ!
アネモネ“セント・ブリジッド”
  出典:富山県花卉球根農業協同組合
さらにもう一か所、亀の倉池の北側のシャクナゲ園とふれあい花壇の間にある小さな斜面には、アネモネ・パボニナが点々と植えられているので、ぜひ探してほしいな。
さあ、この春は地中海の風を感じにフラワーセンターに来てくれよな!!

「アネモネ」を見に行こう!
兵庫県立フラワーセンターHPはこちら>

ムッシュ・フルーリは白井にとって緑の知恵袋のような存在。バックナンバー「ムッシュ・フルーリ緑の扉」にも植物の知りたいコトが満載です。

 

  

 

 

第26話 マンサク

【参加募集中】ムッシュ・フルーリと冬の花探検!
加西市にある兵庫県立フラワーセンターでは、ムッシュ・フルーリ園長の植物セミナーが毎月開催されています。思わず「へぇ~!」と言ってしまう、とっておきの話題がいっぱい。大人気のセミナーです。
フラワーセンターのお花とムッシュフルーリに会いに行きませんか。
ムッシュ・フルーリの「へぇ~!」な雑学』開催日程
➀2/20(土)②3/20(土・祝)
(各13:30~15:00 ご参加には予約が必要です。)
*予定は変更になる場合がございます。
●予約・お問い合わせは
TEL:0790-47-1182(兵庫県立フラワーセンター)

第26話 マンサク

先月は、冒頭でロウバイに先を越されたマンサクの話をしたので、今月はマンサクをテーマにして話を進めようかな。もちろん、中国からロウバイが入ってくるまでは、日本産の樹木ではまず一番に花を咲かせるのがマンサクだったんだよな。
マンサクの満開時

そこで、マンサクという名前の語源なんだけど、早春の最初に咲く花だから、「まず咲く」が変化して「マンサク」と呼ばれるようになったんだぞ。 誰だ! 「な~んだ、そのままじゃないか」って言ってるのは? 物の名前って、得てしてそういう風にして付けられるものなんだ。

マンサクの花
 さてこのマンサク、花をよ~く見ると、茶色いガク弁が4枚に細長いひも状の花弁が4枚あるよな。決して華やかでもなければ、目立つ花でもないけど、早春の一番初めに咲くことから、庭木としても利用されて、昔から人々の目を楽しませてきたんだな。マンサクが春爛漫の4月に咲くんだったら、他の花々に埋もれてしまってただろうな。

マンサクの樹形           マンサクの紅葉

マンサクはマンサク科を代表する樹木だけど、その仲間には、トサミズキやヒュウガミズキなどの、同じく早春に花を咲かせる樹木があるんだ。これらも庭木としてよく植えられているよね。さらに近年、生け垣などに良く使われるようになったベニバナトキワマンサクも仲間の一つなんだ。ベニバナトキワマンサクは、その名のとおり常緑で、春爛漫の頃に濃紅色の花を咲かせて、刈込にも耐えることから生垣の需要が高まってるんだけど、基本種は白い花を咲かせるトキワマンサクなんだ。でも、やはり華やかな濃紅色の花を咲かせる方が人気があるよな。

ベニバナトキワマンサクの花  ベニバナトキワマンサクの生垣(開花中)

マンサクは、日本より欧米で花木として非常に人気があり、中国に自生するシナマンサクとの交配により、数多くの園芸品種が生まれているんだ。それが日本にも入ってきてるんだけど、何といっても有名なのは、「ディアンヌ」っていう品種だろうな。春先に咲く花としては珍しい鮮やかな濃いオレンジ色の花を咲かせるので、冬枯れの庭を明るく暖かくしてくれるんだ。
濃いオレンジ色の花を咲かせる「ディアンヌ」

庭のある人は、是非、春先一番にまず咲くマンサクを植えてみてごらん! みんなにはマンサクのその美しい自然樹形を十分に楽しんでほしいな。

「マンサク」を見に行こう!
兵庫県立フラワーセンターHPはこちら>

ムッシュ・フルーリは白井にとって緑の知恵袋のような存在。バックナンバー「ムッシュ・フルーリ緑の扉」にも植物の知りたいコトが満載です。

             

 

第25話 ロウバイ

【参加募集中】ムッシュ・フルーリと冬の花探検!
加西市にある兵庫県立フラワーセンターでは、ムッシュ・フルーリ園長の植物セミナーが毎月開催されています。 思わず「へぇ~! 」と言ってしまう、とっておきの話題がいっぱい。 大人気のセミナーです。
フラワーセンターのお花とムッシュフルーリに会いに行きませんか。

『ムッシュ・フルーリの「へぇ~! 」な雑学』開催日程
➀1/16(土)②2/20(土)③3/20(土・祝)
(各13:30~15:00 ご参加には予約が必要です。 )
*予定は変更になる場合がございます。
●予約・お問い合わせは
TEL:0790-47-1182(兵庫県立フラワーセンター)

第25話 ロウバイ

ムッシュ・フルーリのファンの皆様、明けましておめでとうございます。 今年も、「へぇ~! 」な雑学をよろしくお願いいたします。

年が明けてまず最初に咲く花と言えば? そりゃあ、やっぱりロウバイだな! えっ、マンサクじゃないかって? だって、「先ず咲く」が訛ってマンサクになったんだろうって? そうだね、確かに、ロウバイが中国から渡ってくるまでは、日本ではマンサクがまず最初に咲く花だったんだろうね。 でも、ロウバイが導入されてからは、残念ながらその地位はロウバイに奪われてしまったんだな。 早咲きの品種なら12月には咲き始め、遅咲きでも2月には咲きだすくらいだからな。 しかもその香りときたら上品で何とも言えない良い香り。 晴れ渡った寒い日に、どこからともなくその香りが馥郁と漂ってくると、春の訪れが待ちどおしくなってくるだろう?
ロウバイの樹形

ロウバイとは、漢字で「蝋梅」と書くんだけど、これは、半透明で鈍い艶のある花弁が、まるで蝋細工のようであり、また、臘月(旧暦の12月)に咲くことから、そう呼ばれるようになったんだぞ。 もちろん、日本の花ではなくて、中国原産で江戸時代に導入されたと言われているんだ。 中国では、雪の中に咲く4つの花「雪中四友(せっちゅうしゆう)」の一つに数えられているんだ。 白い雪が似合うその4つの花とは、蝋梅、玉梅、茶梅に水仙。 玉梅は白い梅の花、茶梅は山茶花のことで、いずれも冬から春先に咲く花だね。
ロウバイ

英語圏では、“winter sweet”と呼ばれていて、寒い冬に甘い香りを放つロウバイにぴったりの名前だね。 蛇足ながら、英語のsweetは「甘い」という意味だけじゃなく、「よい香りがする」という意味もあり、スイートピー(sweet pea)は、エンドウ豆のような花でよい香りがするから付けられた名前で、決して「甘いお豆さん」じゃないんだぞ。

さて、ロウバイの花は、花弁が細くて中心部が暗い赤紫色をしているんだけど、みんなが良く知っているのは、「素心蝋梅(ソシンロウバイ)」と呼ばれる栽培品種で、花弁全体が黄色で香りも他の品種より強いんだ。 因みに「素心(そしん)」とは、園芸の世界、特に東洋蘭などの古典園芸植物に使われる言葉で、通常は2色以上の花色や斑点、斑紋がある花が、斑紋や斑点がなく、花色が一色になったもので、緑、黄色、白以外の色素を含まない花のことを「素心花(そしんか)」と呼んでるんだ。 ソシンロウバイも本来中心部の暗赤紫色がなくなり黄色一色になっていることからそう呼ばれているんだ。

  ソシンロウバイ

そしてさらに、「満月蝋梅(マンゲツロウバイ)」と呼ばれる品種があり、花が大きくて花弁の幅が広く、花全体が丸くて花色が濃いことから、満月にたとえられたんだね。
 
マンゲツロウバイ

ロウバイは、栽培する土壌をあまり選ばず、しかも、かなり日陰でもよく育って、花を咲かせる丈夫で栽培しやすい花木なんだ。さらに、ロウバイは実生繁殖が簡単で、種を播いて簡単に育てられる樹木でもあるんだぞ。晩秋から初冬にかけて、焦げ茶色をした実がなっているから、それをいただいてきて、中にあるあずき大の種を庭に播いておけば春には芽生えてくるぞ。種は、寒さに遭わせた方が良く発芽するので、寒いからと言って、決して暖房の効いた室内なんぞに入れないことだ。ただし、種にはカリカチンという有毒成分(アルカロイド)を含んでいるので、決して子供が口に入れないように注意するんだぞ。
 ロウバイの未熟果
 ロウバイの実と種子

 今年の冬は寒さが厳しいから、ロウバイが咲き始めるのはいつもより遅くなるかなぁ。咲き始めたら、フラワーセンターのSNSにアップするから、フラワーセンターで一足早い春を感じてくれよな。

「ロウバイ」を見に行こう!
兵庫県立フラワーセンターHPはこちら>

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