レシピ&エッセイの白井操クッキングスタジオ

料理研究家・白井操の神戸発レシピやエッセイがたっぷり!料理講習会のイベントや主な著書なども掲載中。男の料理や食育、シルバーカレッジ情報も発信中。

操の「へぇ~!」な雑学

第34話 イロハモミジ

「ムッシュ・フルーリの花探検 in フラワーセンター」
吾輩、ムッシュ・フルーリは、実は、 何を隠そう兵庫県立フラワーセンターという植物園の園長なんだ! 今回からは、我がフラワーセンターが誇る4,500種類にも及ぶ膨大な植物コレクションの中から、 その季節ごとに咲くとっておきの一品を紹介していくぞ!  栽培が難しくて国内では滅多に見ることのできない花、 形が奇妙で花らしくない花、普段何気なく目にしているけど、実はこんな変わった性質がある花、 そして世界中でフラワーセンターでしか見ることのできない植物などなど、次々と興味深い花たちを紹介していくから、楽しみにな!

【参加募集中】ムッシュ・フルーリと秋の花探検!
加西市にある兵庫県立フラワーセンターでは、ムッシュ・フルーリ園長の植物セミナーが毎月開催されています。思わず「へぇ~!」と言ってしまう、とっておきの話題がいっぱい。大人気のセミナーです。
フラワーセンターのお花とムッシュフルーリに会いに行きませんか。

『ムッシュ・フルーリの「へぇ~!」な雑学』開催日程
➀11/20(土)②12/18(土)③2022/1/15(土)
(各13:30~15:00 ご参加には予約が必要です。)
*予定は変更になる場合がございます。
●予約・お問い合わせは
TEL:0790-47-1182(兵庫県立フラワーセンター)

第34話 イロハモミジ
11月ともなると、各地から紅葉の便りが聞こえてくるようになるねぇ。ところで、我がフラワーセンターでも毎年奇麗な紅葉を観賞できるんだけど、知っているかな?
紅葉と言えばその代表は、カエデ類だよね。そしてカエデ類の代表格と言えばイロハモミジだよな。あれっ、カエデなのにイロハモミジって名前・・・どうしてモミジなのって思ったことはないかい? じゃあ、その辺の種明かしから始めるとするかな。
◀イロハモミジの紅葉

イロハモミジを含むカエデ類は、ムクロジ科カエデ属に属する樹木の総称で、アジアを中心にヨーロッパやアメリカなどにおよそ130種類もあるんだ。しかも1種類を除き、全てが北半球に分布しているんだ。その唯一南半球に分布する1種と言うのは、インドネシアのジャワ島などの島々に自生するダダープティノキという常緑のカエデなんだ。

ところで、カエデ類の多くの和名は○○カエデと言うのが多いけど、イロハモミジとオオモミジだけは、モミジと言う名がついているんだ。それはなぜかって? そもそも、「モミジ」と言う言葉は、古代の「紅葉する」と言う意味の「もみつ」が、平安時代以降に「もみづ」に変化し、現代ではその「もみづ」の連用形である「もみぢ」が定着したということらしいぞ。と言うことで、「もみじ」には紅葉するという意味があり、紅葉と言えば何といってもカエデ類だろう? だから、カエデ類をモミジと呼ぶようになり、その中でも身近に豊富にあったのがイロハモミジだったんだな。ただし、別名としてイロハカエデとも呼ばれているんだ。

じゃあ、カエデと言う名前はどうしてついたんだろうね。カエデ類の葉の形を見てごらん。カエルの前足、すなわち手にそっくりだろう? 昔の人はカエデ類の葉をカエルの手に見立てて「蝦手(かえるて)」と呼んでいたんだな。それが次第に短縮されて「かえで」となったってわけさ。どうだい勉強になっただろう?


さて、フラワーセンター内に数多くのカエデ類が植栽されているんだけど、なかでも芝生広場の池側には、大きなイロハモミジがたくさん植えられていて、毎年11月ともなると真っ赤に紅葉し始めるんだぞ。本当に真っ赤な色に紅葉するから、見たことがない人は是非見に来てほしいな! 見ればきっと感動するぞ。
芝生広場のイロハモミジ▶

フラワーセンター内の紅葉で有名なのは、もう一つ北門から亀の倉池へと向かう「彫刻の道」のモミジバフウの並木だよな。この木はフウ科フウ属の落葉高木で、カエデ類とは何の類縁関係もないんだけど、葉の形がカエデ類すなわちモミジににそっくりなので、「紅葉葉楓(モミジバフウ)」と名付けられたんだ。しかもややこしいことには、フウと言う名前を漢字で書くと「楓」となり、この漢字は訓読みでは「かえで」と読むよね。葉の形が似ていて、しかも漢字も同じなんて、ややこしくってしょうがないよね。
◀「イロハモミジの紅葉
この「楓」という漢字は、中国では「フウ」のことを指していて、カエデには「槭」と言う字を当てているんだぞ。古代に中国から「フウ」と言う植物が導入された際に「楓」という漢字も一緒に入ってきたんだけど、その「フウ」と言う植物を、葉の形がカエデ類とそっくりだったので、我が日本人はカエデ類の仲間と勘違いしてカエデに「楓」の字を使うようになったらしいんだな。その大昔の勘違いが今でも尾を引いているなんてな。

折角だから、カエデ類とフウの簡単な見分け方を教えておこうか。それは葉の付き方を見れば一目瞭然。カエデ類は枝の節一か所から2枚の葉が対になって出ているけど(この葉の付き方を「対生(たいせい)」という)、フウの仲間は一か所から一枚ずつ出ているのさ(この葉の付き方を「互生(ごせい)」という)。 どうだい簡単に見分けられるだろう?
手水鉢に浮かべられた色づいたイロハモミジの葉▶

 

 

 

「イロハモミジ」を見に行こう!
兵庫県立フラワーセンターHPはこちら>

ムッシュ・フルーリは白井にとって緑の知恵袋のような存在。バックナンバー「ムッシュ・フルーリ緑の扉」にも植物の知りたいコトが満載です。

 

 

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