レシピ&エッセイの白井操クッキングスタジオ

料理研究家・白井操の神戸発レシピやエッセイがたっぷり!料理講習会のイベントや主な著書なども掲載中。男の料理や食育、シルバーカレッジ情報も発信中。

操の「へぇ~!」な雑学

第30話 ノウゼンカズラ

「ムッシュ・フルーリの花探検 in フラワーセンター」
吾輩、ムッシュ・フルーリは、実は、 何を隠そう兵庫県立フラワーセンターという植物園の園長なんだ! 今回からは、我がフラワーセンターが誇る4,500種類にも及ぶ膨大な植物コレクションの中から、 その季節ごとに咲くとっておきの一品を紹介していくぞ!  栽培が難しくて国内では滅多に見ることのできない花、 形が奇妙で花らしくない花、普段何気なく目にしているけど、実はこんな変わった性質がある花、 そして世界中でフラワーセンターでしか見ることのできない植物などなど、次々と興味深い花たちを紹介していくから、楽しみにな!

【参加募集中】ムッシュ・フルーリと夏の花探検!
加西市にある兵庫県立フラワーセンターでは、ムッシュ・フルーリ園長の植物セミナーが毎月開催されています。思わず「へぇ~!」と言ってしまう、とっておきの話題がいっぱい。大人気のセミナーです。
フラワーセンターのお花とムッシュフルーリに会いに行きませんか。

『ムッシュ・フルーリの「へぇ~!」な雑学』開催日程
➀7/17(土)②8/21(土)③9/18(土)
(各13:30~15:00 ご参加には予約が必要です。)
*予定は変更になる場合がございます。
●予約・お問い合わせは
TEL:0790-47-1182(兵庫県立フラワーセンター)

第30話 ノウゼンカズラ

7月の声を聞くと咲き始めるのが、いかにも夏の花やなぁっていう感じのノウゼンカズラなんだけど、今年は春先の2~3月が暖かかったもんだから、芽出しが早かった分咲き始めも早くて、フラワーセンターでもこの原稿を書いている6月中旬には、もう咲き始めてるんだよ。

◀ノウゼンカズラの花
ノウゼンカズラはノウゼンカズラ科に属する落葉性のつる性木本。 中国原産で日本には平安時代には渡来していたらしく、すっかり日本の夏の花になっているよね。寒さにはそこそこ強くて東北地方以南であれば戸外でも冬を越すし、何といっても暑さに強いのがとりえだね。最近の真夏の暑さにもびくともしない強靭さで、暑さに強いだけでなく、樹勢が非常に強く、丈夫で栽培しやすいので全国的に普及したんだろうね。

 実はノウゼンカズラに、よく似ているアメリカノウゼンカズラっていうのがあって、よく混同されているんだ。こちらは名前のとおりアメリカ原産なんだけど、ノウゼンカズラとの違いは、花の筒が細長くて花径が一回り小さい、さらに花色が濃いオレンジ色なので、花をよく見ると区別はつきやすいんだけど、たしかに遠目に見ればよく似ているね。
アメリカノウゼンカズラの花▶

さて、ノウゼンカズラは、漢字で書くと「凌霄花」で、これは漢名から来ているんだよ。漢名の「凌霄花」っていうのは、「霄(そら)を凌ぐ花」っていう意味で、高いところに攀じ登ってその先にたくさんの花を付けることから名付けられたんだ。英語では、花の形にちなんで、「トランペット・ヴァイン」や「トランペット・クリーパー」なんて呼ばれてるよ。

実は、ノウゼンカズラには毒があるっていう迷信がまことしやかに伝えられているんだ。中には「ノウゼンカズラを触った手で目をこすると失明する」なんてのもあるくらいなんだ。ノウゼンカズラにとってみれば迷惑な話で、ノウゼンカズラは全くの無毒だっていうことをここではっきりと言っておくぞ。でも、どこからそんな迷信が生まれたんだろうね。

 また、ノウゼンカズラを庭に植えてはいけないっていうことをいう人もいるんだけど、確かに非常に丈夫で生長が早く、すぐに大きくなって屋根を覆いかぶさるように茂ってしまうこともあるので、そういわれているのかもしれないね。でも、一つ言えるのは、蔓が壁などに這っていく際に、付着根っていう木質の気根を出して這い上っていくんだけど、それが壁にへばりついて見た目が汚く見えるってことだな。さらに言うと、樹勢が強いだけに地下茎を延ばしてひこばえを出して増えていくので、必要がなくなった時に根絶やしにするのが困難だっていうことかな。だから、庭に植える時はそのあたりを十分に考慮するようにな。

▼ピンクノウゼンカズラ           ジャカランタ▼
   

ノウゼンカズラの仲間には、ピンク色の爽やかな花を付けるピンクノウゼンカズラと呼ばれているものがあるけど、越らは常緑の蔓性木本で、ノウゼンカズラよりは寒さに弱いので、関東地方の沿岸部以西でないと冬越しは難しいかもね。もう一つ、同じノウゼンカズラ科の植物で、最近はやりのジャカランダっていう花木があるんだけど、みんなも知っているよな。
こちらは蔓性ではなくて、れっきとした大木になるんだけど、ネムノキに似た羽状複葉を付け、枝の先端に青紫色花をたくさんつけるんだ。大きな花木で青紫系の花を付けるのは珍しいので、最近、暖地で普及しているようだけど、ジャカランダも寒さには強くはないので、神戸の街中で何とか冬越しする程度の耐寒性なんだ。

どちらにしても、フラワーセンターには、風車前のパーゴラに、ノウゼンカズラとアメリカノウゼンカズラが咲き誇っているから、庭に植えられない人はぜひ最盛期に見に来てほしいな。

「ノウゼンカズラ」を見に行こう!
兵庫県立フラワーセンターHPはこちら>

ムッシュ・フルーリは白井にとって緑の知恵袋のような存在。バックナンバー「ムッシュ・フルーリ緑の扉」にも植物の知りたいコトが満載です。

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