レシピ&エッセイの白井操クッキングスタジオ

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富山ポジティブシンキング

第1回 「毎日吹雪」の富山にも春が来た

2021/2/14 New

東京から富山に移住して、改めて地方の食の豊かさや健康の大切さを学んでいます。富山暮らしで発見したこと、気がついたこと、クスッと笑えるネタになるようなことを徒然と語ります。

田原朋子(プロフィール)
子育てがひと段落したこともあり、30年間勤めた某公共放送系実用出版社を退社して富山県富山市にIターン。夫と猫と気楽なマンション暮らし。現在はフリーで、食と健康の編集企画・ライター業を営む。得意分野は実用もの。白井操先生には、テキストの編集や広告部での仕事でたくさんのご縁をいただいた。

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第1回 「毎日吹雪」の富山にも春が来た

2021年2月。例年よりも1日早く節分、立春を迎えましたが、ここ、北陸富山県はまだまだ雨と雪混じり。
今朝、耳鼻咽喉科に花粉症の薬をもらいに行く道すがら、FMとやまから流れてきたのは井上陽水さんの『氷の世界』でした。地元の人でもちょっとうんざりするほどの「毎日毎日……」(歌詞ご存知ですか?!)。笑ってしまいました。

富山県といえば、「海の幸」が豊富なイメージです。特に有名なのが氷見漁港で水揚げされる「寒ブリ」。代表的な冬の味覚です。
そして、もう一つの隠れた名産が、「ナガラモ」です。
人気のネバネバ海藻、「アカモク(ギバサとも言われます)」のことを、富山では「ナガラモ」と呼んでいて、氷見漁港では毎年生育状況を見ながら漁の解禁日を発表しています。2021年は生育が遅かったようで、1月25日でした。そしてナガラモ漁の期間がなんと、、、2月13日までというではありませんか!これは大変です。すぐに買います。
地元スーパーでは目玉商品として、ゆでる前のナガラモが300gパック280円くらいで売られていました。

ナガラモは、長い茎から等間隔で葉っぱが伸びています。思いのほか形がかわいい。

白状します。生のナガラモを買うのも初めて。下処理も初めてでした。
とにかく、汚れを洗ったらお湯を沸かして下処理です。締め切った部屋には磯の香りが充満し、これはとてもいい匂いとは言い難く、換気。熱湯が触れるところから、みるみる褐色が緑色に変わります。(写真を撮ってもビフォーアフターなので、動画で)。色が変わったら、冷たい水にとってしめました。

熱湯に触れた瞬間、パッと色が変わります。こういう「変化」が、料理のいちばんの楽しみですよね。

売り場で食べ方を伺ったところ、「天ぷらでもおいしいのよ」「刻んで味噌汁に入れても大丈夫」などと言われましたが、今回はパス。よーく叩いて、定番のネバネバ丼用にするのと、そのまま酢醤油で、と2タイプ試してみました。
ゆでたてのナガラモは、思いのほかサクサクとした食感で、ネバネバも優しく、喉ごしはつるりとしたものでした。新鮮だからか、ネバネバ成分が多い気がします。形そのままいただく方は、サラダ感覚でいけます。

基本的にワカメやヒジキなどの海藻は、春に旬を迎えると言われていますが、ナガラモ、つまりアカモクの旬は地域によってかなり違っているようです。たとえば神奈川県の逗子海岸では3月ごろ、温暖な和歌山県では、4〜5月が旬のようです。
冬と春のはざまで味わうナガラモ。ネバネバ成分が、冬の毒気を流してくれそうです。
さらにもう一つ。ナガラモに含まれるネバネバ成分は、抗アレルギー効果や抗酸化作用があると注目されています。
花粉症の私には、ちょっと嬉しい研究成果です。

お約束のネバネバ丼。つるつるとろとろサラサラシャキシャキでした。

 

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