レシピ&エッセイの白井操クッキングスタジオ

料理研究家・白井操の神戸発レシピやエッセイがたっぷり!料理講習会のイベントや主な著書なども掲載中。男の料理や食育、シルバーカレッジ情報も発信中。

西宮阪急「食のミニセミナー」

セミナーレポート 2016.11.18 西宮阪急8周年トークショー 桂南光さん【第1弾】

2016/11/27 

8周年を迎える西宮阪急。今回は西宮阪急3階のレストラン ルスードチェサピークを会場にお茶とケーキを味わいながら、桂南光さんをゲストに、これまでの歩みを振り返る特別企画です。
まずはオープン当初からお店を支えてきた社員の方にお話しを伺いました。オープン直後は商品が売れなくて・・・と話されたのは銘菓銘品の西村さん。今では売上は1.5倍に。オープン時から初めてのサービスカウンター業務に戸惑いながらも奮闘してこられた長野さんは現在リカー担当「樽詰めのボジョレーが好調です」。藤井さんは電話交換一筋9年から西宮阪急で初めて売り場に。スーパーと百貨店の商品がどちらも揃うのが西宮阪急の強みと日配品の品揃えをPR。「ベテランじゃなく全く違う業務をされていた人が担当されることもあるんですねぇ」と南光さんもびっくり。
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「白井プロデュースのナチュラルセラーは当時の食品部長さんとオープン前に700~800品目の試食をして取り扱う商品を決めたんですよ。今は抽選のセミナーも始めは人が集まらなくて」と白井。
第一回は伝説のシェフ美木剛さんとドンク創業者の娘で役員も務める奥様の陽子さん、ご夫婦の仲良しで湯布院を有名にされた亀の井別荘の中谷健太郎さんをゲストに。第二回はRF1でおなじみロック・フィールド社長の岩田さんとアンリ・シャルパンティエ創業者の蟻田さん。「岩田さんは蟻田さんに時代を先取りした素敵なことや面白いことをたくさん教えてもらったと。蟻田さんも体の不調を押して快くゲストを受けてくださって・・・」。
グルジア共和国から持ち帰ったヨーグルトを「カスピ海ヨーグルト」と名付け世に広めた家森先生。「その頃いろんな人から種菌をいただきましたけど、人によって味が全然違いましたなぁ」と南光さん。種菌に牛乳を足して家庭で増やせる手軽さの反面、ヨーグルトの安全性を確保する必要に迫られ、当時凍結乾燥の設備をもっていたフジッコがその役目を担うことに。「フジッコ現社長の福井さんが来られた日はご結婚が決まった日でその話題ですごく盛り上がったのよ。UCC会長の上島さんは希少なコーヒー豆のその年のストックを全部このセミナーでふるまってくださって」。
「毎年年初に来てくださる瓢亭の高橋先生。「京料理の伝承者として無形文化財にもなられて。雲子など旬の素材を使った試食も楽しみ」「瓢亭さんのダシをこの方がかつお節からマグロ節に変えられたと聞いて、創業400年の老舗で大変なことを・・・と感心するんです」と南光さん。自称えびせんランナーの創業150年の桂新堂社長光田さん、社長は代々山本嘉兵衛を襲名する山本山は創業330年、老舗を守る人は素材や品質の知識の深さと広さに驚かされます。赤福は毎朝4時に本店のお茶を沸かすのが嫁の仕事。創業以来309年間365日行われているって話してくださいました」と老舗のならではの話題も。
マイスター工房八千代は人口7000人の街で毎日1500本の巻き寿司が完売するお店。地元の食材を生かし雇用も生む新しい地域振興のモデルを確立された藤原たか子さん。「西宮阪急にご紹介して、今では大人気の商品になったんですよ」。
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「もし私が紹介するとしたら、空堀商店街の昆布やさんかな」と南光さん。昆布漁師は重労働で年々減少する中、北海道から修学旅行にきた最高級真昆布の産地の子供達たちに一流の料理人が作る和食の食事会に招待するという活動を続けておられらます。「皆さんのお父さんお母さんがこのおいしさを支えているんですよ」と伝えると子供たちは昆布漁に誇りを感じ、後を継ぎたいという気持ちになって帰るそうです。「見えない所で支えられてることに気づくのは大切ですね。このセミナーも本当にたくさんの方に支えられてここまできました。感謝です。」と白井。しみじみしたり、笑ったり、8年の足あとをたどりました。(文:土田)

セミナーレポート 2016.10.21 阪急デイリーマート

2016/10/27 

西宮阪急1階、野菜・魚・肉・グロッサリーなど直営の食品売り場が阪急デイリーマート。「担当者が自らの売り場をPRする初めての企画です」と食品販売部長の武居さん。3年前お客様が求めているものに近づきたいとFA制度を利用して商品部から売り場に復帰された宝塚阪急で、お客様の要望に応え白井のミニセミナーを立ち上げられた方。「武居さんとは長いお付き合い。穏やかなお人柄はずっと変わりませんね」と白井。
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青果担当の窪さんは旬を迎えるリンゴ4種類の食べ比べを試食に。「今一番おいしい時期です。10月に出るシナノスイートは甘みが強いりんごで、黄色いシナノゴールドは酸味が
適度にあり、香りも強いためりんごらしいりんごです。甘みと酸味のバランスがよく、果肉がやわらかめのジョナゴールド、王林とふじりんごの掛け合わせたトキりんごは王林の甘みとふじの食感で人気の新品種です。」。台風と日照不足で野菜の高騰が続く中、今日は赤字覚悟の朝市で野菜を販売。「心意気を汲んで他のものも買ってあげてね」と白井。
学生時代はラガーマンでガーデンズの前身西宮球場でも試合をされたという鮮魚の濱内さん。「鮮魚のウリは朝セリにかかった魚が昼過ぎに届く鮮度抜群の直送便。月・金は鳥取の境港から、火・木は徳島から大きなトラックで届きます。中央市場から届く水曜はエビの盛り売り、土日は淡路の由良港から関西人の大好きな活〆の魚と日替わりで。」毎土曜15時からの近大マグロの解体も人気だそう。鮮魚売り場にファンが多いのも納得です。試食には鮭のディップ。鮭の切り身に昆布を敷き、酒・塩を振ってハーブを添えラップをかけてレンジへ。骨を取って身をほぐし、阪急デイリーマートおすすめのクリームチーズとマヨネーズで仕上げ、ドンクのパンとともに。
西宮阪急オープンからずっと精肉を担当されている白木さんのおすすめは2つのブランド豚。関西では西宮阪急のみで販売されている甘トロ豚。「養豚がさかんな愛媛県の生産者は飼料作りが上手。良質の麦を配合して育てられています。36℃で溶ける脂の甘味をご賞味ください。」「サッとゆがいてペーパーで水気を取っておかずサラダに。いろんな使い方ができますね」と白井。甘トロ豚をゆでポン酢かけて試食に。「あっさり味がお好みの方にはオリーブ油の搾りカスを飼料に使ったオリーブ豚を。お好みで銘柄を使い分けてください」。厳選された銘柄肉の品揃えが自慢です。
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グロッサリーは北さん「試食に使ったポン酢は、商品部にいる時に自分で企画したもの。ドレッシング感覚で食べてもらえる本当においしいポン酢にしたいと特にダシにこだわりました」おすすめのバターとディップに使ったマヨネーズもパンに塗って試食に。「ゆずとオリーブ油漬けのサバ缶はオイルサーディンのようにバケットと合わせてオードブルにぴったり。地元の食材を使ったもの、ここだけで買えるものなど、さらに充実した売り場を目指します」。
銘菓・銘品の伊豫岡さんのおすすめは元町一番館のリンゴのチョコレート。「季節限定のいちじくもぜひ。意外と緑茶にも合いますよ。これから寒くなるとチョコレートがおいしい季節。」一番の売れ筋はナダシンの餅。その他新潟のえびせんべい瑞花など全国のおいしいものが集まる売り場は見ているだけでワクワク。「人気のものが品薄だと申し訳なくて。商品を選ぶ時はいつもご利用いただくお客様の顔を思い浮かべながら」地元のものを中心に西宮阪急にしかない商品も多いそう。「おすすめの商品を買っていただけると嬉しいんです。毎日楽しく仕事をしています。」
「売り場が好き」そんな思いとともに、西宮阪急の人の魅力も伝わってきた盛りだくさんのセミナーでした。(文:土田)

セミナーレポート 2016.10.7 白井操の料理講習会

2016/10/14 

今回は白井操の料理講習会。これまでアンケートに寄せられた料理に関する質問にもお答えします。「今日はお土産に高野豆腐と粉豆腐を。来月東京で高野豆腐のフォーラムがあるので、旭松さんにお願して送って頂いたんです」高野豆腐に多く含まれるレジスタンスタンパクはコレステロールを下げるだけでなく、腸のそうじもしてくれる体に優しい食材。最近、糖質代謝にも効果があるという研究成果が発表され、血糖値を下げてくれることが分かりました。「含め煮だけではなくて、色んな料理に使って欲しくて『豚の生姜焼き』に足してみました。まずは戻し方。高野豆腐全体が水に浸かるよう手で裏返しながら浸し、すぐ取り出しておくと、他の食材の準備をしている間に戻ります。戻した高野豆腐を包丁で斜めに薄く削ぐように切ります。豚肉は白い部分を指で押して何か触る感じがある部分が筋。最初から大ぶりに切っておく方が簡単です。脂が多い時は脂身をカットして。そんな時もハサミが絶対便利。豚肉を先に炒めて取り出し、そのまま高野豆腐を炒め、豚肉を戻し、みりんとお酒を多めにした調味液をかけて仕上げます。焦げそうな時は水を加えて。高野豆腐は水分をよく吸うので慣れないうちは鍋のそばについて水で加減しましょう」。試食には秋の枝豆「みどり豆」を添えて。
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「ジャムや佃煮を作る時、仕上げに少し粉豆腐を入れると余分な水気を吸ってくれるので便利。長野の人たちが一番よく買われるのは粉豆腐。いろんなお惣菜に入れて、たくさん食べるそうです。真似したいですね」。
セミナー後半はアンケートに多く寄せられたご質問にお答えして。
『きのこは洗いますか?』「私は洗いません。松茸は土がついているので少しだけ洗います。しめじは冷凍もできて便利。少し焼いてから使うとよりおいしくなります。」
『朝ごはんは何を食べるの?』「パンとごはんを半々かな。ロールパンをはさみでアーモンド形に切って、焼いて骨を取った干物やキュウリ、晩御飯の残りを入れたり。パンに和のおかずを普通にあわせています」。
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『ハサミの便利な使い方は?』「パンやシュークリーム、タルト、お餅やおはぎなど小さく人数分に取り分けることもできます。干物はハサミで食べやすく切ってから焼いた方が仕上りがきれい。何種類か焼いて盛り付け、メインのごちそうにも。ただ塩分が多いと覚えておきましょう。魚をおろすときはまず新聞を流しに広げ、その上で閉じたはさみの歯の背を当ててウロコを取り、背びれ腹びれなど硬い部分をハサミで切り落とし、排泄の穴にハサミの歯の片方をかけて切り開き、内臓を出します。あとは包丁で三枚おろしに。ゴミは新聞でそのまま始末できます。ぶどうを買ったら、房が枝についた状態で枝をはさみで切って小分けにしてジップロックで保存を。枝をつけておくと鮮度が長持ちします。食べる前に洗いましょう」。
『高いけど牛肉を食べたい』「きのこと牛肉のバターライスがおすすめ。たくさんのマッシュルームやエリンギを炒め、牛肉を入れて風味を付けたものをご飯に混ぜます。盛り付けの時には牛肉をトッピングするともっと牛肉を食べたという気になりますよ」。
白井のおすすめコーナーに新登場したアーモンドペーストはパンにぴったりということから、急遽ドンクの一押し「セーグル」という小ぶりの食事パンもご紹介。時間をかけて熟成させるためその見極めが味を左右する職人の腕が問われるパンなのだそう。クルミ入りのセーグルはスライスして少しあたためて食べるとおいしいとドンクの林さん。
これはセミナーのほんの一部。白井がマジシャンのように次々と食材を取り出し実演しながら話す「へぇ~」がいっぱいの盛りだくさんのセミナーでした。(文:土田)