レシピ&エッセイの白井操クッキングスタジオ

料理研究家・白井操の神戸発レシピやエッセイがたっぷり!料理講習会のイベントや主な著書なども掲載中。男の料理や食育、シルバーカレッジ情報も発信中。

西宮阪急「食のミニセミナー」

セミナーレポート 2018.10.26 阪急お歳暮青いギフトカタログ試食会

2018/10/31 

桂南光さんと白井のトークとともに、ギフトカタログにご紹介している商品を味わって楽しんでいただく試食会もすっかり恒例に。白井が実際に生産者の方を訪ねた時のエピソードや作り手のこだわりを笑いいっぱいにご紹介します。

京都「御幸町 田がわ」の「牛肉の白みそと実山椒漬け」は熊本産黒毛和牛「プレミアム和王」を素材に。「味噌と青粒山椒は少し残して焼くと風味が立ちますよ」。黒之瀬戸の早い海流にもまれた天然真鯛を使った鹿児島「磯の味 黒之瀬戸」の「鯛飯セット」はお米、ダシ、乾燥えのき付き。「お正月に土鍋で炊いてみんなで食べても。」こちらは炊き立てを試食。西宮「神戸ヴァッラータ」の「オリジナルピッツァセット」は「まさにごちそうが薄い生地に載ってるって感じ」。4つの味がセットに。
徳島「黄金の村」の「ゆず香るサバ缶3種と木頭ゆず一番搾り、青ゆずこしょうセット」。「厳選した寒サバに柚子をきかせた缶詰はパスタやごはんにアレンジしても楽しい。ぜひご自分用にも」。丹後・丹波「ニンマリマルシェ」「京都オーガニックアクションのお野菜ポタージュ」の試食はバターナッツかぼちゃのポタージュを。「元アパレル会社の社長さんと元大手広告代理店マンと志ある農家さんが一緒になって新しい農業を目指しておられます」。愛媛のみかん名人が丹精込めた「紅まどんな」を使った「紅まどんなクランチ」も試食をご用意。「ビックリするほど高価な紅まどんな。口の中でじっくりその香りを味わって欲しいですね」。
「南座の前のロシア料理店でしょ。ここおいしいんです。」南光さんもご存じの「キエフ」の「ピロシキ」。「皮までこだわった手作りの味わい。包み方も独特」。茨城・龍ヶ崎「ピーナッツカンパニー」の「ピーナッツクリームセット」は「ピーナッツ農家さんが手掛ける国産ピーナッツクリームです」。おなじみ香川・小豆島「おおみねうどん」の「讃岐オリーブ牛うどん」は小豆島特産のオリーブの搾りかすを餌に育てたオリーブ牛を使った贅沢な味わい。「留守番のとき、これがあったら嬉しいね」と南光さん。
鳥取「いたくら」の「厳選干物詰合せ」は「おじいさんが獲ってきた魚に合わせて丁寧に干物に。まるで生のよう」。京都「京都祐喜」の「新羽二重もち『炭焼きおかき』」。「とくとみさんの作業場はこの夏47℃にまでなられたとか。特別な糯米をこのおかきのために用意し焼かれたものです」。鹿児島「山田水産」の「山田の粋うなぎ」は清らかな地下水を使って鰻の無投薬養殖を手掛ける「鰻師」の鰻。芦屋「芦屋和奏こころ」の「青森県産鴨の和風ろーすと」は試食とともに。「脂身が少ないでしょ?。お願いしてタレを多めにつけてもらってます。ご飯を炊いて楽しんでもらいたくて。真面目なお人柄がにじむ味わい」。「おいしい!」の声が上がると「その声が聞きたかった」と南光さんもにっこり。

宮崎「京料理・宮川」の「宮崎牛のやわらか煮」は豆腐とネギを添えて試食を。「こんな風に肉豆腐風にしても、肉丼でも、肉じゃがでも。だしがおいしいんです」。

デザートには「大阪ヨシダファーム」の「懐かしのプリン」を試食に。「ご夫婦で営む養鶏場は目が届く規模を守り、静かできれい。出来る限り鶏にストレスをかけない心遣いが伝わります」。

「体にやさしいものを追いかけて出会う方々は、みなさん会話も穏やかで・・・」と笑顔の白井。ここではご紹介しきれない脱線話に、気になるギフトの味見、魅力いっぱいの試食会でした。                     (文:土田)

セミナーレポート 2018.10.12 料理研究家 白井 操さんの料理講習会

2018/10/20 

今回のテーマは「恥ずかしいくらい簡単レシピをお伝えします」。毎回お客様アンケートには簡単でおいしい、見栄えする料理を教えて欲しいという言葉が目立ちます。「マンネリになってしまうから・・・」「季節を感じたい・・・」そんなお客様のメッセージにお応えしましょうと始まったセミナー。始めから終わりまで、料理のアイデアを次々と20ほどお伝えした中から少しだけご紹介を・・・。

「私自身とても忙しい毎日。でも元気のモトはちゃんと食べること。今日一番お伝えしたかった魚大作戦から・・・」と白井。新鮮な刺身用の魚の切り身を酒大さじ3強と塩小さじ1/2にくぐらせ、小さなだし昆布を1枚入れて、ジッパー付きの袋に入れ冷蔵庫へ。「火曜日の朝、出張に行く前に作ったものを袋ごと回覧しますね。今日で四日目です。冷蔵庫の中で保冷剤を当てておくとより安心。保冷剤はジッパー袋をくるりと巻いて2重になった側に当てて・・・。」同様にお酒と塩にくぐらせ昆布を添えたブリの切り身が入ったジッパー袋も回覧。「最近は季節に関係なくブリがお店に並ぶように。ブリはその生臭さが気になる方も。でもこの方法なら保存もできて匂いもなくなって味も良くなるんです。昆布のチカラってすごいですね」お客様も二つの袋をそれぞれ嗅いで「へぇ~っ」とびっくり。「ね、全然におわないでしょ?新鮮な魚に出会ったのに、すぐに食べられない。そんな時この方法を知っていると迷わず買って帰れるのが嬉しいんです。ブリはフライパンで照り焼きや、粉をふって揚げものに。匂いがしないうちは大丈夫。お刺身なら酢の物に入れたり、酢〆にしても。豆腐にのせて蒸し物にも。魚をまるごと1匹買って、半身はお刺身に、残りはこの方法で保存して別の食べ方で・・・とまた楽しみが増えますよ」。

「生栗の皮をむくのは面倒・・・、そこで一番簡単なのがゆで栗。グラグラと30分ぐらいゆがいたら、半分に切ってスプーンで実を取り出し、味噌に足して和え衣にすると、ちょっぴり料亭気分を味わえるほうれん草の栗味噌和えに。豆腐の白和えに足しても。だし炊きご飯を炊いて混ぜ込み簡単栗ご飯もおすすめ」。だし炊きご飯は、吸水させ水気を切ったお米を、昆布とかつおのだし、薄口醤油、塩、酒を入れて炊くだけの手軽さ。「ちょうど新米の季節だけど、古いお米が残っていたら、ぜひだし炊きご飯を試してほしいな。古いお米の匂いも気にならないし、混ぜご飯にもトッピングご飯にも自由にアレンジができます」。試食はだし炊きご飯に白井のおすすめコーナーから金山寺みそを添えて。トッピングに枝豆と蒸し黒豆と白大豆のだし浸しをパラリ。「ちょっと残った枝豆を、さやから外してだし浸しにしておくと、こんな楽しみ方も」。
「里芋は下味をつけてストックするととても便利。洗った里芋を皮のまま茹でて、皮をむいてめんつゆと一緒にジッパー袋に入れて冷凍します。繊維が壊れて味がよく入り、食べたいときにすぐ使えます。このままお米と炊いて里芋ご飯に」。

おいしい保存術、作りおきや使いまわし、季節を楽しむアイデアなど、次々飛び出す盛りだくさんのセミナー。「今すぐに試してみたい」「早く帰って料理したい」そんなワクワクがお客様から伝わってきました。  (文:土田)

セミナーレポート 2018.9.28 マルカン酢株式会社 取締役社長 笹田傳左衛門さん

2018/10/4 

「お酢のチカラのこと、長い歴史のこと、今日はお酢のことを色々教えていただきたくてお招きしました」白井が紹介したのは、マルカン酢株式会社 取締役社長の笹田傳左衛門さん。まずはマーケティング部の竹内しのぶさんからマルカン酢についてのお話を。

「1649年、徳川家光公の時代に名古屋で創業しました。酢屋勘三郎の「勘」の文字と丸を組み合わせたマルカン印は当時良い酢の証として世に知られ、社名にもなりました。明治に入り1893年に神戸の地に移転して125年。お酢だけを手掛けるお酢の専業メーカーとして来年には370周年を迎えます。」「へぇ~、すごい。アメリカにもいち早く進出なさったそうですね。」

笹田社長は笑顔でうなずかれ「アメリカでの創業は1974年。アメリカ人はお酢を使うの?とよく聞かれますが、ドレッシングやケチャップにも普通に入っているでしょう。お酢は世界中にあり、フランスではぶどうで作るワインビネガー、イギリスでは麦芽から作るモルトビネガーと、その国のお酒と同じ原料で作られること多く、日本はお米という訳です。」アメリカ在住の日本人や日系人のために・・・と現地生産を手掛けられたところ、すし酢がヘルシーなノンオイルドレッシングとしてアメリカ人の間で広まり大人気に。さらに20~25年前にはアボカドやカニかまを使ったロール寿司が登場し、新しいスタイルの寿司がアメリカで花開きます。「酢を通して日本の食文化の魅力を広めることに大きく貢献されたんですね」「酢は醸造物ですので、現地の工場では、ひとつひとつの作業を丁寧に行うように指導しました。輸出ではなくて、日本人のものづくりの心も伝えることが大切、という思いもありました」。モニターには現地のスーパーに商品がずらりと並ぶ写真が。今ではアメリカの工場も2つに増え、北米での売り上げも好調なのだそう。

本日の試食は、ミニトマトやきゅうり、玉ねぎ、パプリカ、セロリなど野菜を切って「ピックル酢」に漬けた簡単ピクルスと、新物の鮭とブリのムニエル。「寒い季節に出てくるはずのブリも近頃は年中売り場に並びます。ブリは匂いが気になるという人も、お酢を少しかけることで、おいしく召し上がっていただけますよ。今回はスタジオで作ったハーブ酢を。そのままのお酢の香りと比べてみてください。」好みのハーブを洗って水気を切ってお酢に浸すだけの手軽なハーブ酢はやわらかな風味。
「鶏肉とゆで卵の煮物に少し酢を入れると鶏の臭みが気にならず旨みもプラス。醤油・酒・みりん・砂糖に少し酢を足す、お酢が苦手な人はそんなところから初めては・・・。酢の物を作るときはだしをお酢に少し足すと酢が柔らかくなりますよ」「時間をかけたお酢はまろやかです。じっくり熟成させるとお酒がまろやかになるのと同じ。ウチは静置発酵という製法を守って、機械を使えば2日で済む行程を25日かけて発酵させています。丁寧に作ることが何より大事です」。

お土産にとすだちポン酢をご用意くださりお客様も嬉しそう。「1本にすだち10個分の果汁が入っています。買われた方が原材料をみて分かりにくいものは入れないという方針ですので、食品添加物は加えていません」と竹内さん。時を超え海を越えて、受け継がれ愛される本物のお酢。お酢を語る笹田社長のお話には誠実な思いがあふれていました。(文:土田)