レシピ&エッセイの白井操クッキングスタジオ

料理研究家・白井操の神戸発レシピやエッセイがたっぷり!料理講習会のイベントや主な著書なども掲載中。男の料理や食育、シルバーカレッジ情報も発信中。

西宮阪急「食のミニセミナー」

セミナーレポート 2016.11.25 お歳暮青いギフトカタログ試食会 桂南光さん【第2弾】

2016/12/2 

先週に続き南光さんとの絶妙なトークが好評のセミナー第2弾。白井のおすすめするお歳暮ギフトから、作り手を訪ねた時の感動を試食とともに「味わって楽しんで」いただくセミナーです。「話は後で聞くとして、熱いものは熱いうちにどうぞ」と南光さん。試食を前に動画と写真を交えてご紹介がはじまります。
金沢蒲鉾の「武屋」は一流の料理人が認める練物の老舗。「味を支えるのは研究熱心な弟さん。社長のお兄さんと仲良く二人三脚で」。陸奥湾の生ホタテや話題の金時草などを原料に使った金沢しんじょや蒲鉾の迎春セットから試食していただくのは食感が絶妙な紅白蒲鉾。
「これ大人気なんです」と白井が紹介するのは「パスカルさんだ」のかぼちゃスープ。三田特産の栗カボチャを収穫して現地ですぐにフリーズドライ。地元産太ネギと三田米を使ったぞうすいとセットで。試食は栗カボチャスープ。自然のままの味わいに会場も大満足。
「豚はエサで肉の味が決まりますよね」と南光さん。京都「ハンバーグラボ」のハンバーグは京都ポークを100%使用。「こちらは丹波の大麦とパンを使ったブランド豚。練って練って30ミリの鉄板で焼き上げるのでなんともジューシー」。試食はねぎ塩ソースをかけて。
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春に地震で大きな被害を受けた熊本・大分を応援するページも。「熊本空港から車で走るとまだまだ震災の爪跡がそのまま」。そんな困難から立ち上がり、九州産フクユタカ100%、阿蘇の伏流水、天草の天日にがりを原料に、消泡剤を使用しない本物の豆腐を作る「とうふ処安喜」の湯豆腐セット。試食はザル豆腐を冷奴で。「冷奴はいつも塩とオリーブ油で食べるんです」と南光さん。豆の味わいがよくわかるそう。
大分の「姫野一郎商店」は創業約140年の干し椎茸専門店。椎茸佃煮セットは原木しいたけにこだわって。「食べやすい薄味の佃煮。旨みが濃くて野菜と一緒に料理でも使えそう」。
試食は椎茸昆布・椎茸ちりめん・椎茸と豊後牛の佃煮の3種を白ご飯と共に食べ比べ。
白井と同い年、1948年創業の山梨「あんこ屋野中」の手作りぜんざいは人の手で選別を重ね、砂糖の焦げ色で赤っぽく仕上がった小豆と短時間で炊き上げ豆の風味を生かした黒っぽい小豆とを合わせて仕立てる丁寧さ。その繊細な味を試食で実感していただきました。
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明治時代から今も変わらず地元の名士に愛される「開花亭」の海の幸鍋。「福井のおいしいものが集まるお店だけあってはまぐりのダシが効いたお団子が絶品」。函館「食彩工房」アワビの西京漬と昆布締めは「小ぶりで旨みたっぷりの希少なクロエゾアワビを独自の方法で仕上げたここだけの味わい」。厳選した真イカのスルメと昆布を使い、昔ながらの方法で仕込んだ函館「龍野屋」の松前漬は塩控えめの特別仕上げ。秋田産の紅玉を驚くほどたっぷり使った「デリカテッセン紅玉」のアップルパイとタルトタタンは酸味さわやか。中国残留孤児だったご主人とともに40年前日本に来られたハルビン出身のお母さんが丁寧に仕上げる京都「楽仙楼」の手作り水ぎょうざ。「何もつけなくてもおいしかったです。20個も食べて家で怒られました」と南光さんのお墨付き。ノーベル賞の晩餐会で供される「福寿」の蔵元が手掛ける和食店「さかばやし」。但馬牛の佃煮は上等の昆布だしと福寿純米吟醸をたっぷり使ったぜいたくな味わい。100年以上使い込んだ木桶樽を使って味噌を仕込む長野の「山万味噌」の発芽玄米味噌を使った和牛の味噌漬は「残ったおいしい味噌は料理に」と白井。蜂の自然な力を生かしたはちみつにナッツを漬け込んだ熊本「西岡養蜂園」のはつみつ漬ナッツ。「私は濃い目のコーヒーや紅茶に、スプーンにひとさじすくって添えています」。大分の「レフトアローン」は老舗のバー。評判のレーズンバターは小さくきざんだレーズン・ラム酒・発酵バターで丁寧に作るオリジナルレシピ。クッキーとセットで粋なギフトに。南光さんの進行も軽やかに、ここだけのとっておきの話題もたくさん飛び出して、いつにも増して濃~いセミナーとなりました。(文:土田)

セミナーレポート 2016.11.18 西宮阪急8周年トークショー 桂南光さん【第1弾】

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8周年を迎える西宮阪急。今回は西宮阪急3階のレストラン ルスードチェサピークを会場にお茶とケーキを味わいながら、桂南光さんをゲストに、これまでの歩みを振り返る特別企画です。
まずはオープン当初からお店を支えてきた社員の方にお話しを伺いました。オープン直後は商品が売れなくて・・・と話されたのは銘菓銘品の西村さん。今では売上は1.5倍に。オープン時から初めてのサービスカウンター業務に戸惑いながらも奮闘してこられた長野さんは現在リカー担当「樽詰めのボジョレーが好調です」。藤井さんは電話交換一筋9年から西宮阪急で初めて売り場に。スーパーと百貨店の商品がどちらも揃うのが西宮阪急の強みと日配品の品揃えをPR。「ベテランじゃなく全く違う業務をされていた人が担当されることもあるんですねぇ」と南光さんもびっくり。
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「白井プロデュースのナチュラルセラーは当時の食品部長さんとオープン前に700~800品目の試食をして取り扱う商品を決めたんですよ。今は抽選のセミナーも始めは人が集まらなくて」と白井。
第一回は伝説のシェフ美木剛さんとドンク創業者の娘で役員も務める奥様の陽子さん、ご夫婦の仲良しで湯布院を有名にされた亀の井別荘の中谷健太郎さんをゲストに。第二回はRF1でおなじみロック・フィールド社長の岩田さんとアンリ・シャルパンティエ創業者の蟻田さん。「岩田さんは蟻田さんに時代を先取りした素敵なことや面白いことをたくさん教えてもらったと。蟻田さんも体の不調を押して快くゲストを受けてくださって・・・」。
グルジア共和国から持ち帰ったヨーグルトを「カスピ海ヨーグルト」と名付け世に広めた家森先生。「その頃いろんな人から種菌をいただきましたけど、人によって味が全然違いましたなぁ」と南光さん。種菌に牛乳を足して家庭で増やせる手軽さの反面、ヨーグルトの安全性を確保する必要に迫られ、当時凍結乾燥の設備をもっていたフジッコがその役目を担うことに。「フジッコ現社長の福井さんが来られた日はご結婚が決まった日でその話題ですごく盛り上がったのよ。UCC会長の上島さんは希少なコーヒー豆のその年のストックを全部このセミナーでふるまってくださって」。
「毎年年初に来てくださる瓢亭の高橋先生。「京料理の伝承者として無形文化財にもなられて。雲子など旬の素材を使った試食も楽しみ」「瓢亭さんのダシをこの方がかつお節からマグロ節に変えられたと聞いて、創業400年の老舗で大変なことを・・・と感心するんです」と南光さん。自称えびせんランナーの創業150年の桂新堂社長光田さん、社長は代々山本嘉兵衛を襲名する山本山は創業330年、老舗を守る人は素材や品質の知識の深さと広さに驚かされます。赤福は毎朝4時に本店のお茶を沸かすのが嫁の仕事。創業以来309年間365日行われているって話してくださいました」と老舗のならではの話題も。
マイスター工房八千代は人口7000人の街で毎日1500本の巻き寿司が完売するお店。地元の食材を生かし雇用も生む新しい地域振興のモデルを確立された藤原たか子さん。「西宮阪急にご紹介して、今では大人気の商品になったんですよ」。
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「もし私が紹介するとしたら、空堀商店街の昆布やさんかな」と南光さん。昆布漁師は重労働で年々減少する中、北海道から修学旅行にきた最高級真昆布の産地の子供達たちに一流の料理人が作る和食の食事会に招待するという活動を続けておられらます。「皆さんのお父さんお母さんがこのおいしさを支えているんですよ」と伝えると子供たちは昆布漁に誇りを感じ、後を継ぎたいという気持ちになって帰るそうです。「見えない所で支えられてることに気づくのは大切ですね。このセミナーも本当にたくさんの方に支えられてここまできました。感謝です。」と白井。しみじみしたり、笑ったり、8年の足あとをたどりました。(文:土田)

セミナーレポート 2016.10.21 阪急デイリーマート

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西宮阪急1階、野菜・魚・肉・グロッサリーなど直営の食品売り場が阪急デイリーマート。「担当者が自らの売り場をPRする初めての企画です」と食品販売部長の武居さん。3年前お客様が求めているものに近づきたいとFA制度を利用して商品部から売り場に復帰された宝塚阪急で、お客様の要望に応え白井のミニセミナーを立ち上げられた方。「武居さんとは長いお付き合い。穏やかなお人柄はずっと変わりませんね」と白井。
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青果担当の窪さんは旬を迎えるリンゴ4種類の食べ比べを試食に。「今一番おいしい時期です。10月に出るシナノスイートは甘みが強いりんごで、黄色いシナノゴールドは酸味が
適度にあり、香りも強いためりんごらしいりんごです。甘みと酸味のバランスがよく、果肉がやわらかめのジョナゴールド、王林とふじりんごの掛け合わせたトキりんごは王林の甘みとふじの食感で人気の新品種です。」。台風と日照不足で野菜の高騰が続く中、今日は赤字覚悟の朝市で野菜を販売。「心意気を汲んで他のものも買ってあげてね」と白井。
学生時代はラガーマンでガーデンズの前身西宮球場でも試合をされたという鮮魚の濱内さん。「鮮魚のウリは朝セリにかかった魚が昼過ぎに届く鮮度抜群の直送便。月・金は鳥取の境港から、火・木は徳島から大きなトラックで届きます。中央市場から届く水曜はエビの盛り売り、土日は淡路の由良港から関西人の大好きな活〆の魚と日替わりで。」毎土曜15時からの近大マグロの解体も人気だそう。鮮魚売り場にファンが多いのも納得です。試食には鮭のディップ。鮭の切り身に昆布を敷き、酒・塩を振ってハーブを添えラップをかけてレンジへ。骨を取って身をほぐし、阪急デイリーマートおすすめのクリームチーズとマヨネーズで仕上げ、ドンクのパンとともに。
西宮阪急オープンからずっと精肉を担当されている白木さんのおすすめは2つのブランド豚。関西では西宮阪急のみで販売されている甘トロ豚。「養豚がさかんな愛媛県の生産者は飼料作りが上手。良質の麦を配合して育てられています。36℃で溶ける脂の甘味をご賞味ください。」「サッとゆがいてペーパーで水気を取っておかずサラダに。いろんな使い方ができますね」と白井。甘トロ豚をゆでポン酢かけて試食に。「あっさり味がお好みの方にはオリーブ油の搾りカスを飼料に使ったオリーブ豚を。お好みで銘柄を使い分けてください」。厳選された銘柄肉の品揃えが自慢です。
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グロッサリーは北さん「試食に使ったポン酢は、商品部にいる時に自分で企画したもの。ドレッシング感覚で食べてもらえる本当においしいポン酢にしたいと特にダシにこだわりました」おすすめのバターとディップに使ったマヨネーズもパンに塗って試食に。「ゆずとオリーブ油漬けのサバ缶はオイルサーディンのようにバケットと合わせてオードブルにぴったり。地元の食材を使ったもの、ここだけで買えるものなど、さらに充実した売り場を目指します」。
銘菓・銘品の伊豫岡さんのおすすめは元町一番館のリンゴのチョコレート。「季節限定のいちじくもぜひ。意外と緑茶にも合いますよ。これから寒くなるとチョコレートがおいしい季節。」一番の売れ筋はナダシンの餅。その他新潟のえびせんべい瑞花など全国のおいしいものが集まる売り場は見ているだけでワクワク。「人気のものが品薄だと申し訳なくて。商品を選ぶ時はいつもご利用いただくお客様の顔を思い浮かべながら」地元のものを中心に西宮阪急にしかない商品も多いそう。「おすすめの商品を買っていただけると嬉しいんです。毎日楽しく仕事をしています。」
「売り場が好き」そんな思いとともに、西宮阪急の人の魅力も伝わってきた盛りだくさんのセミナーでした。(文:土田)