レシピ&エッセイの白井操クッキングスタジオ

料理研究家・白井操の神戸発レシピやエッセイがたっぷり!料理講習会のイベントや主な著書なども掲載中。男の料理や食育、シルバーカレッジ情報も発信中。

操発スタジオ*トピックス

春を呼ぶメカブ

2016/3/6 

先月のNHKラジオ「関西土曜ほっとタイム」では、今がおいしい旬の食材をご紹介しました。毎年春の兆しが感じられるころになると、メカブが待ち遠しくなります。10日程前、魚屋さんの店先に並んでいたのは、明石の漁港で揚がった淡路周辺に育つメカブ。その頃はまだ小さかったのですが、みるまに大きくなって、もう立派な芽かぶが出回っています。
収穫の手間がかかる割に値段の安いメカブは、漁師さんにとってはあまりうれしくないモノとか。けれどやがて暑くなる季節に備え、夏バテしない強い体を作るのは今。春は海では芽かぶなど海藻、山では山菜とありがたい自然の恵みがいっぱい。
スタジオトピックス16.3.3めかぶ①
スタジオトピックス16.3.3めかぶ②
ラジオでは、近頃流行りのわかめうどんなど海藻麺をゆがいて皿に敷き、その上に、ゆがいてフードプロセッサーにかけた芽かぶ、色がきれいな新キャベツ、スナップエンドウなどを乗せ、トマトのみじん切りにオリーブオイル、塩こしょうを合わせたものを添えて旬を味わう麺を作りました。お好みで生卵もどうぞ。めんつゆをかけて出来上がり。さあ春を召し上がれ~。

○詳しいレシピはこちら
NHKラジオ 関西土曜ほっとタイムHP
http://www4.nhk.or.jp/kansaihot/156/

食から学ぶ震災の記録

2015/12/26 

秋から冬の始まりは暖かい日が続き、ゆっくり師走が過ぎました。朝起きたら寒くて紅葉がびっくりするくらい紅くなっていた!…ということはなかったけれど、それなりに紅くなって地面を紅く染めました。山に食べ物があるからでしょうか、ひどく鳥に食べられることもなく、南天や千両、万両の赤い実が枝に残っています。新しい年の始まりにもきれいな実が役に立ちそうです。
スタジオトピックス15.12.21②スタジオトピックス15.12.21①

震災から20年、自分に何ができるだろうと、ずーっと考えていました。当時47歳の私は67歳になりました。振り返ってみたらまわりで働いている友人の多くは組織を卒業し趣味三昧の毎日。「みさをちゃんはいつまで働くの?」と聞いてきます。志がわいてくる内は続けようかな・・・と思ったり、いやいやそれは自分が決めることではないのか・・・と考えたり。そんな中、食から学んだ震災の記録を本にしようと思いつきました。次の世代にも資料として役立ててもらえるよう、学校や図書館、公民館などに置いていただく本です。一般に販売はしません。
取材を通して、神戸市、兵庫県、行政の方たちの大変なご苦労が見えてきました。あの恐ろしい揺れの後、毎日大きな音を立てて神戸の空を飛んでいたヘリコプター。当時新聞の連載をしていたこともあり、報道の方たちが取材に来られ、被災した市民のつらい写真を撮っておられることに何となく違和感を覚えつつも、彼らの痛みと使命感も分からなくもなく、複雑な思いで見上げていました。ところが当時を知る神戸市の方から、道路の使用がガレキの運搬や医療用の車に限られていた震災直後、東京や各地から食料を運んでいたのがあのヘリコプターだったと教えられ、今になってなるほど・・・とその事実を知ったのです。
食べたら出すは当然のこと。トイレは最大のテーマです。避難所でトイレは二日と持ちませんでした。生活環境を整えることが健康の環境を整えることと、各地の避難所をめぐりトイレ掃除を率先してされたのは看護士さんたちだったとか・・・。このことをきっかけにトイレを研究され、現在は東京で活躍されている元行政マンにもお話を伺うことができました。水を備蓄することと同じくらい大切なことは簡易トイレと普段の食べ物の蓄え。その日暮らしはだめですね。今まだ本作りは真っ最中です。また改めて報告を。
食を学びのきっかけにすると分かりやすく暮らしのヒントも見えてきます。経験したから分かったこと、そこから生まれた知恵は、伝え継ぐことで、どこかの誰かの力になると思っています。

ちなみに今日へぇ~と納得した食の学びをひとつ。むいたリンゴにほんの少しゆずの絞り汁をかけておくと時間がたっても茶色くなりません。塩水につけたり、レモン汁をかけるよりおいしいですよ。穏やかな今日に感謝して。

切り方を楽しくおいしく

2015/9/1 

照れますが、普段の台所で普通に切っている野菜やこんにゃくハムベーコン、魚など、切り方がおもしろい・・・と言ってくださるので、ちょっとご披露しますね。とはいえ、切り方を言葉だけで伝えるのは意外と難しいもの。実はこの間の土曜日もいつものNHKラジオの生放送でも人参サラダを紹介したのですが、十分に伝わったか案じています。
人参サラダの人参はまな板に載せ、皮むき器(ピーラー)で少し皮をむき座りをよくしたら、太い方から細い方へ一方向に繰り返し皮むき器を動かします。手を切らないよう指で押さえる部分は残して下さいね。軽く塩をしてしぼり、酢、オイル、こしょうをかけてからマヨネーズを少し。きゅうりとハムがよく合います。とろっと薄く長い人参がスモークサーモンのように見えます。
スタジオトトピックス15.8.31人参1
スタジオトトピックス15.8.31人参2
きゅうりはスライスでも片面じゃばらでも。片面じゃばらは切り離してしまわないよう注意しながら、片面に細かい斜めの切込みを入れ、ほんの少し塩ふってしばらく置き、しばらくしたらつぶさない程度に軽く絞り軽くひねります。
スタジオトトピックス15.8.31きゅうり
他にもいろいろ。ピーマンは軸を下にして上から下へ包丁を3センチ幅ぐらいにすべらせ何回か切ると、種が軸に付いたままきれいに切れます。焼いても千切りにしても炒めても。
ピーマン3
ピーマン2
スタジオトトピックス15.8.31ピーマン
(パプリカは切り口から皮むき器で細く削げばサラダなどの色どりにも)

トマトは包丁を軸の際にあててそのまま下にすとんと切り落とすと軸が一回で切り取れ手早く乱切りに。また回すように薄切りしたトマトはフライパンで煮溶かすと早く水分が蒸発し溶き卵とチーズを加えてオムレツに・・・。ハーブがあれば極上です。
スタジオトトピックス15.8.31トマト

ゴーヤーは縦半分に切りスプーンで種とワタを除いたら、切り目を下にして縦に包丁で5~6回切り目を入れ、次に小口から切っていくと1cm角の角切りに。カレーやかき揚げに使いやすい形です。
スタジオトトピックス15.8.31ゴーヤ1
スタジオトトピックス15.8.31ゴーヤ2

素材は切り方ひとつでメニューが広がり、味わいが変わってきます。それは私にとってとても楽しいこと。トマトはいつも8等分じゃつまらないですものね。軸を切り取ったトマトはきっちり半分じゃないから乱切りにしやすいのです。

「人参とハムのサラダ」レシピはこちら(NHKラジオ かんさい土曜ほっとタイムHP)
http://www4.nhk.or.jp/kansaihot/156/

スタジオトトピックス15.8.31人参とハムのサラダ