レシピ&エッセイの白井操クッキングスタジオ

料理研究家・白井操の神戸発レシピやエッセイがたっぷり!料理講習会のイベントや主な著書なども掲載中。男の料理や食育、シルバーカレッジ情報も発信中。

操発スタジオ*トピックス

「ひょうごの食材とお酒を楽しむ会」

2017/7/10 

去年、兵庫県社会賞をいただいてからずーっと考えていました。何か私のできる感謝の会ができないかしら・・・と。兵庫県の「食」担当参与というボランティア仕事をするようになって10年余りが過ぎました。この機会にと心を決め、こんな会があったらいいなとずっと思ってきた、生産者と販売者と料理人と一般の方が一堂に会する機会を自分で形にすることにしました。
当日はポートピアホテルに170人程の人が集いました。ホテルの担当者にも、料理人さんにも大変な協力をいただき、持ち込んだ野菜や魚、鶏肉、豚肉、海藻に大豆製品、卵、乳製品など、あえて素材の良さをそのまま味わって頂ける方法で、ずらりと並べていただきました。他にも赤花そばとわかめ麺、中央には兵庫県産小麦を使ってサマーシュが仕上げたパン、北播磨巻き寿司街道を作ったマイスター工房の巻き寿司も。

隣の部屋には兵庫県が誇る酒米・山田錦でできた日本酒を6つの蔵から。原料に山田錦を使ったビールもあります。兵庫県産のからすみをはじめ酒のお供も揃えました。別の部屋にはパナソニックの最新の炊飯器を10台並べて、兵庫全県を代表する5種のお米と、酒米・山田錦を炊きたてご飯に。黒豆ご飯や鶏飯の混ぜご飯、卵かけ用の卵とご飯の供も用意しました。食材のことを知っていただきたいとひとつひとつに説明文も添えました。

種を採っては播き、その土地で食べつがれてきた在来種の中にはすでにその土地に後継者がいなくなったものがあることも知りました。生産量全国1位~3位を誇る意外な食材が数知れずあることも。新たな学びがたくさんありました。

嬉しいことに、食材豊かな県に住める幸せをみんなで分かち合い心を寄せ合う会になりました。数か月後には当日会場に並んだ商品がどこで買えるのかも明記した小冊子ができ、ご参加下さったそれぞれの方の手許に届きます。この会が次の世代の若者たちが関わる農業・漁業・食品加工・流通販売に役に立ちますようにと願いつつ、このエッセイを書いています。
白井 操

「楽しいごはんの時間」が始まります!

2017/4/15 

うわぁ~大変!去年エッセイを書いてから4ヶ月も経ちました。季節を飛ばした感じがしています。ごめんなさい。忙しい、バタバタしていると口に出すのが恥ずかしいです。
4月から毎月放送が始まる「きょうの料理」の収録を終えました(初回は4月19日21時~Eテレにて放送予定です)。NHKの番組宣伝には「程一彦・白井操の楽しいごはんの時間。軽妙トークで自慢の料理を紹介」と書いてあります。

きょうの料理が始まって60年なんですって。私が8歳の時に生まれたんですね。そういえば母がずっとテキストを買っていたので、我が家には古いものもたくさん残っていて、昔の講師の方たちのページを開いてみると、我が家に伝わる味、家族の健康を守る料理、お客様を招く料理、そんなテーマで料理がたくさん載っています。当時は「手間を惜しまず・・・」が台所からの何よりのメッセージでした。時は流れ、家族の人数も減って、基本の分量は二人分に。「材料はできるだけ少なく、ささっとできて、見栄えする・・・」が何より求められる時代になりました。そんな中、この一年間、暮らしを楽しく、作る人も食べる人も笑顔になる料理を紹介したいと思っています。
番組内では「程先生」ではなく「程さん」と声がけするようにとのお達しも・・・。司会もしつつ、慣れないこともたくさんありますが、どうぞこの思いがテレビを通して伝わりますように!。
白井 操

日本酒とお漬物

2016/12/23 

和食のすてきなメッセージが世界に広がっています。
パリでお寿司を食べると、まぁなんとどんな解釈の違いでこんなにもびっくりする味わいになるのかと思うものもたくさんあって驚かされます。そんな時に思い出すのは「スパゲティーナポリタン」。私がうんと若い頃は、まだパスタなんておしゃれな言葉はなくて、決まってピンク色のハムとピーマン、ケチャップの炒めたものが、ゆがき過ぎたスパゲティーにからまって、フカフカ湯気を立てながら出てくる「スパゲティーナポリタン」こそがパスタの代名詞。フォークにからまなくて、どうにか口の近くに持っていって、あとは大きな音を立ててズルズルと音をたてて食べている人たちであふれていました。でもおじさんもおばさんも皆とてもおいしそうに食べる様子が心に残っています。
あの頃、日本に来られたイタリア人はどう思ってたのかしら。また日本人の団体客がイタリアのレストランで不器用に、でもおいしそうに音を立てて食べる様子をどんな思いで見守ってくれてたのかしら。
あれから約50年。今やパスタの専門店は町のあちこちにあり、生まれた時からパスタを食べている若い人たちは、器用にフォークだけで食べる人も少なくありません。イタリアの人が私たちを怒らずに待っていてくれたおかげで、日本にいながらにして本場と変わらないイタリア料理を日常的に食べられるようになりました。

和食もそんな風に世界に広がりつつあります。日本の蔵元が守り伝えてきた日本酒は海外でも大人気。和食のすてきを伝えるさきがけとして一役買っています。日本でチーズに当たるのはお漬物でしょうか。海外ではワインによく合うおいしいチーズが安くて種類も豊富です。おいしそうな野菜が美しく並ぶお漬物売り場、さてさてあの中にどれぐらい腸内細菌がよろこぶ昔ながらのお漬物があるのかしら・・・。「日本に行ったら乳酸菌たっぷりのおいしいお漬物が色々あって、これが日本酒とよく合ってね。地方によって違うんだけど、あれはボクたちの国にはないよね・・・あったらいいのに・・・」なーんて海外の人がうらやむ時代はもう来ないのかしら。ウーンそんなことを考えながら、今年も無事に新年を迎えます。
感謝を込めて。

白井 操

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