レシピ&エッセイの白井操クッキングスタジオ

料理研究家・白井操の神戸発レシピやエッセイがたっぷり!料理講習会のイベントや主な著書なども掲載中。男の料理や食育、シルバーカレッジ情報も発信中。

操の「へぇ~!」な雑学

菜の花、白菜、蕪、小松菜、青梗菜・・・・・

3月にもなると全国各地で菜の花の便りが届くようになるよね。春爛漫ももうすぐそこまで来てるね。
菜の花、白菜、蕪、小松菜、青梗菜①菜の花 菜の花
ところで、この菜の花、日本の伝統的な春の花のような顔をしてるけど、実はその昔、西アジアから地中海地方の麦畑のただの雑草だったんだ。それがシルクロードを経由して麦の栽培が東アジアに伝わると、それと同じくして移動し、中国そして日本にも伝わったらしいんだ。弥生時代にはもうすでにわが国に伝わっていたらしいよ。
原産地では、有用な作物としての認識はなかったようだけど、東アジアでは葉物野菜として重宝され、品種改良されるようになったんだ。その結果、菜の花を起源とする野菜は東アジアを中心にして、非常にバラエティに富んだ野菜のグループになったんだ。
みんなが普段よく食べている葉物野菜、すなわち白菜、小松菜、水菜、中国野菜の青梗菜、ターサイ、パクチョイ、漬け菜としての野沢菜や広島菜、高菜、和辛子をとるカラシナ、さらには日の菜や千枚漬けの聖護院蕪、赤蕪などの蕪類まで、数え上げれば切りがないほどの野菜たち。これらはみんな菜の花から改良された兄弟分なんだぞ。
菜の花、白菜、蕪、小松菜、青梗菜②白菜 白菜
菜の花、白菜、蕪、小松菜、青梗菜③小松菜 小松菜
菜の花、白菜、蕪、小松菜、青梗菜④水菜 水菜
菜の花、白菜、蕪、小松菜、青梗菜⑥青梗菜 青梗菜
普段使いする菜っ葉類で、ホウレンソウとレタス類以外はほとんど菜の花起源と言ってイイほど。どうだい、遠い昔に菜の花が日本に伝わってなかったら、今のみんなの食卓は何とも寂しいものになっていたんじゃないかな。
話のついでに、キャベツも地中海地方から伝わってきたんだけど、ブロッコリーやカリフラワー、芽キャベツ、コールラビ、それに葉ボタンもケールと言う野菜を改良して作られたんだってことは知ってるよね。
さらについでにもう一つ、大根や人参も古くに地中海地方からシルクロードを伝わってきたんだぞ。
こうやって見ると、現在、みんなが食べている野菜はほとんどが、地中海地方~西アジアが原産ってことが分かるよね。
菜の花、白菜、蕪、小松菜、青梗菜⑤野沢菜 野沢菜
菜の花、白菜、蕪、小松菜、青梗菜⑦聖護院蕪 聖護院大根
菜の花、白菜、蕪、小松菜、青梗菜⑧蕪  蕪
菜の花、白菜、蕪、小松菜、青梗菜⑨日野菜 日野菜

アカシアとニセアカシア

♬アカシアの雨に打たれて、このまま死んでしまいたい♬

この歌詞を見てすぐに口ずさんだあなた、年が判っちゃうね。僕より少し年上だね。
そう、この歌詞は、西田佐知子のヒット曲「アカシアの雨がやむとき」だね。さて、この歌のタイトルにも使われている「アカシア」とは・・・・・?

石原裕次郎のヒット曲「赤いハンカチ」に歌われる「アカシアの花」
北原白秋の「この道」に歌われる「あかしやの花」
松任谷由実の『acacia「アカシア」』
レミオロメンの「アカシア」

これらの歌の歌詞などに使われている「アカシア」とは、正確に言えば「ニセアカシア」(和名は「ハリエンジュ」)という樹木なんだよ。
アカシアとニセアカシア①ニセアカシア(ハリエンジュ) ニセアカシア(ハリエンジュ)
明治時代にアメリカから輸入された際、アカシアという名前で流通していたのが原因で、その後本当のアカシアが輸入され、ニセアカシアという名前に訂正されたんだけど、一度普及してしまうとなかなか変更するのは難しくてね。
アカシアもニセアカシアもマメ科に属するという点では、遠い親戚筋なんだけど、花の形は全く違うよね。ニセアカシアは白い蝶形花(マメ類の花形)が多数付いて房状に垂れ下っていて、ちょうど藤の花に似ているよね。
アカシアとニセアカシア②ニセアカシアの花の拡大 ニセアカシアの花の拡大
花の咲く時期もゴールデンウィーク過ぎ頃だから、藤よりちょっと遅いくらいかな。
アカシアは数百もの種類があるんだけど、どの種類も花びらしきものは見えなくて、雄しべがたくさんあって、黄色もしくは白い刷毛状のぼんぼりのような花なんだよ。
アカシアとニセアカシヤ⑤ギンヨウアカシアの花の拡大 ギンヨウアカシアの花の拡大
みんなは庭木や公園などに植えられているギンヨウアカシアという種類を良く目にすると思うんだけど、春先に樹幹全体が真っ黄色に染まるから目立っているよね。
アカシアとニセアカシア③アカシアを代表するギンヨウアカシア アカシアを代表するギンヨウアカシア
アカシアとニセアカシア④ギンヨウアカシアの花 ギンヨウアカシアの花

ところで、アカシアを「ミモザ」と呼んでいることもあるんだけど、「ミモザ」はオジギソウの学名(Mimosa)で、これは明らかに間違いなので、使わないように十分注意するんだぞ。
ついでに教えておくけど、「アカシアの蜂蜜」として売られている蜂蜜は、もちろん「ニセアカシア」の花の蜂蜜だからね。

アーモンドの花見

アーモンドは誰もが大好きなナッツだよね。焙煎して塩味を付ければ酒のつまみとして、チョコレートでくるめばアーモンドチョコとして、大人も子供もみんな大好きナッツの王様だね!
ところで、アーモンドって、これだけみんなが大好きなナッツなんだけど、その花の美しさをを知っている人が意外と少ないんだよ。みんなは知っているかい?
アーモンドの花見①アーモンドの花 アーモンドの花

実は、アーモンドという木はモモやウメの仲間で、みんなが食べているアーモンドはその果実の中にある種子なんだよ。みんなも知っているように、モモやウメは果実の中心に固い殻に覆われた核、これをみんなは種と呼んでいるかな。その固い殻に覆われた核を割ってみると、その中に仁(じん)と呼ばれる本当のの種が入っているんだ。梅干しを食べたあと、その核を割って中にある天神さんを食べたことのある人もいるだろう? そう、その天神さんが種子なのさ。
みんなが食べているアーモンドは、梅干しの天神さん、すなわち種子そのものなんだ。
アーモンドの花見④果実の核 果実の核
アーモンドの花見⑥アーモンドの種子 核の中の仁(種子)

ということで、みんなはもう想像が付いていると思うけど、アーモンドの花はモモやウメに劣らず綺麗なんだよ。写真を見てもらえば判るけど、モモやウメと言うよりも、桜にそっくりだろう。もちろんサクラもモモやウメの仲間だから、当然と言えば当然のこと。
アーモンドの花見②アーモンドの花 拡大 アーモンドの花 拡大

神戸には、東灘に「東洋ナッツ」と言う企業があって、アーモンドを始めとしたナッツ類を生産しているメーカーなんだけど、その工場敷地内にアーモンドをたくさん植栽していて、花の時期になるとイベントを開いて敷地を地域住民に開放しているんだ。3月中旬にもなると、アーモンドの花見客で一杯になるみたいだよ。神戸市近隣の人は一度覗いてみるとイイよ!
アーモンドの花見③満開のアーモンド 満開のアーモンド

※以上の写真は、「東洋ナッツ」のホームページから転載させていただきました。

【ミニ情報】2016アーモンドフェスティバルのお知らせ
http://www.tons-cafe.jp/almond-festival/