レシピ&エッセイの白井操クッキングスタジオ

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西宮阪急「食のミニセミナー」

2017.11.24 株式会社ドンク 執行役員 営業本部長 上澤 祐さん

2017/12/1 New

「日本にフランスの文化を伝えるとともにたくさんの職人を育ててこられた会社です」と白井が紹介したのは株式会社ドンクの営業本部長 上澤祐さん。

「1905年に神戸で創業し、今年で112年。ドンクという名前になったのは1947年、ドン・キホーテ(Don Quixote)の最初の4文字をとったオリジナル名です」。1954年フランス国立製粉学校のレイモン・カルヴェル先生との出会いが大きな転機に。「その時に教わったフランスパンの製法を今も守っています。焼き上げまでを一気に行うためコントロールが難しいのですが、その分焼き上がりのおいしさは格別。ぜひ試食のパンも乾かないうちに召し上がってください」。

東京青山に出店した頃は皮の硬いフランスパンに戸惑う声も聞こえる中、来日フランス人やフランスに住んだ経験のある方の口コミから評判になり、モード雑誌にも取り上げられブームに。
「ドンクのものづくりのルーツはヨーロッパの伝統の技」と言われる上澤さん。クリスマス菓子のシュトーレンやパネトーネなどにも独自のこだわりが。「パネトーネはイタリアの発酵菓子。イタリアの風土に育まれた種は日本では時間が経つとその味わいが再現できなくなります。そこで毎年イタリアに職人が出向き、毎年譲り受けています。30年以上続いています」。地元のパネトーネの見本市で試食を提供した時も大好評でその味に自信を深めたそう。本場の人々を唸らせる伝統菓子もドンクの自慢のひとつ。

「毎年約50名の社員がフランスのヨーロッパの老舗ベーカリーを中心に海外視察や研修を通じて腕を磨きます。様々な環境で職人としてステップアップし、人としても育つ、それが職人自身の励みになっていると思います。」パンのワールドカップと言われるクープ・デュ・モンド・ド・ラ・ブーランジュリーでの優勝実績など、世界トップクラスの技を持つ職人が変わらぬドンクの味を支えています。

ドンクの店頭にならぶパンの約3割はお店ごとのオリジナル商品。職人が地域のお客様の好みを考えながら工夫されるそう。「西宮バゲットって普通のとどう違うの?」白井の質問に急遽、西宮阪急の店長向井さんも会場へ。「フランス産の粉を使って前日に仕込み一晩しっかり熟成させていますので中のもちもち感と皮のパリッと感を強く感じていただけます」「これを薄く切って色々のせて食べるとおいしいの!和の惣菜にも合いますよ。パクッと一口で食べられるサイズもいい。」と白井。

「これまでは、ものづくり、人づくりにこだわってきました。これからは商品の楽しみ方をもっとお伝えしたい。」と上澤さん。「ドンクに入社して20年、本当に良かったと思っています。お客様との接点を大切にしていきたい。」と向井さん。会場のお客様にドンクの精神とお二人の誠実な思いがしっかりと伝わった温かなひと時となりました。(文:土田)

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