レシピ&エッセイの白井操クッキングスタジオ

料理研究家・白井操の神戸発レシピやエッセイがたっぷり!料理講習会のイベントや主な著書なども掲載中。男の料理や食育、シルバーカレッジ情報も発信中。

西宮阪急「食のミニセミナー」

セミナーレポート 2016.8.19 有限会社五感 代表取締役社長 浅田 美明さん

2016/8/26 

「ずっとお会いしたかった方です」白井が紹介したのは人気の洋菓子店五感の代表取締役社長の浅田美明さん。「大阪の北浜から、日本の食材を大切にしたケーキを発信しています。実家の洋菓子店で19歳から菓子作りを始め、オーナーシェフとして独立後、2000年に梅田阪急の催事に初めて参加し、そのご縁で2003年に五感として店を構えることになりました。」当時催事に出ないかと声をかけた梅田阪急の洋菓子バイヤーは、現在の西宮阪急松本店長。会場の後ろにそのお姿を見つけた白井が声をかけ、松本店長も飛び入り参加。「ちょうどデパ地下ブームのはしりの頃。個人店で頑張っているおいしいケーキ屋さんに売り場に入って頂くには梅田阪急は規模が大きすぎて・・・。そこでこのお店には生ケーキ、こちらのお店には焼き菓子というように11人のパティシエで分担してひとつの店舗を出す催事を思いつきました。1週間の出店でしたが大きな反響があり、その意志を継いでくれた浅田さんと百貨店が力を合わせてできたのが五感なんです。まだどこもやっていない新しい試みへの挑戦でした」と始まりのお話を。
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クリームに和三盆を使い、国産小麦をふわふわに焼き上げたブッセ「ふわり」を試食に。企画されたのも、作られたのも西宮阪急の五感でパティシエをされる村越さん。出来立てのおいしさを味わってもらいたいと一日2回の数量限定販売。「丁寧に作って、新しい状態で提供すれば、どこにでもあるものがどこにもないものになります。」と浅田さん。商品の冷凍保存は一切されていません「その分従業員に負担がかかるのですが・・・」。村越さんは「朝も早いですし、夜遅くなる時もあります。でも大好きなお菓子を作る喜びや、店でお菓子を作りながらガラス越しに伝わるお客様の様子が何よりの励み。子供が目を輝かせているのを見ると嬉しくて。」と笑顔で。「この前のテレビ取材の時、私がおすすめしてたのがこのブッセですよ」と西宮阪急の長島さん。人気のロールケーキ「お米の純生ルーロ」はなぜ”ロール”ではないのかずっと気になっていたそう。「ルーロはフランス語で巻くという意味なんです。ご飯ばなれが進み、米が余っているというなら少しでもお菓子に活かしたいと思ったことがきっかけです。」小麦粉のようには膨らまない米粉を使って試行錯誤された末、ロールケーキ生地なら使えると始めたものが大人気商品に。このお菓子を発送したいとお客様の声が多く、黒豆の甘煮が入った焼き菓子として誕生したのが「ええもん」。今日のお土産にご用意くださいました。
「梅田阪急の建て替えの時は売り場がコロコロ変わって大変だったのでは?」「そうですね。梅田の店も大きくなってスタッフも50名程おりましたし。ふっと『万が一ここが無くなったら・・・』と考えて、北浜のお店を出そうと思ったんです。従業員の暮らしを守ることも大切なので。北浜に出店したことで五感ブランドの厚みがさらに増したと思います。いろんなきっかけを頂いた松本店長には感謝しています。」モノを大事に、特に食べるものは粗末にしていけない、人とのご縁を大切に、とご両親がよく言われていたことが、今良く分かると言われます。自然にあるものを生かして誠実なものづくりでお客様に喜んでいただく、ご自分の目の届かない場所には出店しない、その信念をずっと貫いてこられました。ここ西宮阪急が一番西にあるお店。
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浅田さんを囲むスタッフの和やかな空気に「五感の皆さんがとても仲良しなのが雰囲気で分かりますね。」と白井。生まれたばかりの娘さんを抱っこした村越さんの奥様も浅田さんに呼ばれて合流し会場は幸せいっぱい。浅田さんをとりまく人の輪の温かみが伝わる素敵なセミナーになりました。 (文:土田)

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