レシピ&エッセイの白井操クッキングスタジオ

料理研究家・白井操の神戸発レシピやエッセイがたっぷり!料理講習会のイベントや主な著書なども掲載中。男の料理や食育、シルバーカレッジ情報も発信中。

西宮阪急「食のミニセミナー」

セミナーレポート 2015.2.27 西宮阪急 鮮魚担当 木下正章さん

2015/3/4 

西宮阪急の素敵をお伝えするセミナー2回目は鮮魚売場から木下正章さんをゲストに。「就職して鮮魚に配属されてから仕事を覚えられるんですよね?」。一から様々な魚種の扱いや知識を身に着け、お寿司を握るまでに。鮮魚担当は現在27名。毎朝6時半には出勤され開店の準備を。境港からその日のうちに届く安くて新鮮な魚も豊富に揃い、西宮阪急の中でも高い人気を誇る鮮魚売り場。
今日は鮮魚売場おすすめのメバル・ハタハタ・サヨリをスタジオで自家製の一夜干しにして。もっと食べて欲しいとそのおいしさを木下さんからPR。「これは赤メバル。関西はナマコも舌平目も赤が多いですね。深いところにいるのが赤メバル、浅いところにいると日焼けして黒メバルになります。さっと煮付けにしてもおいしい魚です。ハタハタは境港の白ハタを。産卵直後の冬のハタハタは身が入っておらず脂ものっていないので秋田ではしょっつるなどに使われますが、境港は冬のカニ漁が終わってからのハタハタ漁なので、良く肥えておいしいんです。固い頭をとって、炊いたり、唐揚げもいいですよ」。
自宅で洗濯ハンガーでも作れる一夜干し、作り方は白井から。「ウロコをとって、排泄物の穴からハサミをひっかけて頭の方に切り、開きます。内臓はきれいに取って。サヨリの腹の内側の黒いのが気になれば歯ブラシでこすると取れますよ。塩水の目安は水500mlに大さじ2の塩。この塩水に5~6時間魚を浸した後、干します。魚の身の厚みで時間を加減するのが大切。洗濯ばさみが当たるところはクッキングペーパーを当てて。あとは風がおいしくしてくれますよ。」
15.2.27西宮阪急木下さん②15.2.27西宮阪急木下さん①
試食はキャベツを添えたイカのアンチョビソースかけを。「スルメイカは長崎のもの。スルメイカは寄生虫を持つことがありますが加熱すれば何も問題ありません。東にいくとスルメイカしか獲れませんが、関西では剣先イカが獲れるので刺身には剣先を使います。これには虫がいないんです。」さっとゆでたイカに緑のグラデーションの美しいキャベツを添えて。大きく櫛切りにしたキャベツに竹串を差してさっと湯がいてから食べやすい大きさにカットしたもの。「イカだけでなくエビやタコをボイルしたものでもOK。アンチョビソースは知っておくと洋風のアレンジに便利。塩が濃すぎた一夜干しはアンチョビの代わりにも使えます。」
もうひとつ木下さんのおすすめはサルボウ貝。「赤貝にそっくりな貝。赤貝の缶詰として売られているのがこれ。島根県ではサルボウ貝の煮付けはお正月やおもてなし料理に欠かせない一品です。」試食には白いごはんに煮汁と貝の煮付けを載せて。「貝の煮汁には砂が入っていることが多いので、茶こしで一度濾してからかけてくださいね」と白井。
旬のイカナゴも整理券を配って販売中。新子やフルセの釜揚げは店内でされているそう。塩をたっぷり入れてゆで、揚げたらすぐに風を当てます。「釜揚げっておいしく仕上げるのは意外と難しいですよね。定番のイカナゴのくぎ煮はハーブ酢と黒コショウを少しかけるとまた違った味わいになりますよ。」
新しい魚は「ツヤと眼で見分けます。魚の味にも個体差があります。ちょっとお尻が太いなと思うものを選ぶといいと思います。一番召し上がっていただきたいのは天然物の旬のおいしさ」とファンの多い鮮魚売場を支える木下さん。「勉強になった」「もっと魚を食べたくなった」と嬉しい声がアンケートにもたくさん寄せられました。
(文:土田)

西宮阪急「食のミニセミナー」一覧へ戻る