レシピ&エッセイの白井操クッキングスタジオ

料理研究家・白井操の神戸発レシピやエッセイがたっぷり!料理講習会のイベントや主な著書なども掲載中。男の料理や食育、シルバーカレッジ情報も発信中。

操の「へぇ~!」な雑学

第51話 早春の花とミツバチ

「ムッシュ・フルーリの小さなお話のタネ」
ムッシュ・フルーリは植物にとても詳しい白井の知恵袋ともいえる方。知っているだけで道端の草花や公園の並木など見慣れた季節の風景がキラリと輝く、楽しいお話のタネをどうぞ。
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( 草ではフクジュソウ、アブラナ、カタバミ、キンポウゲ、キジムシロ、リュウキンカ、タンポポ・・・・・、樹木ではマンサク、オウバイ、ヒイラギナンテン、トサミズキ、ミツマタ、サンシュユ、レンギョウ・・・・・これらは2~3月にかけていち早く咲く花たちなんだけど・・・、もうみんな気がついたかい? そう、どれも黄色い花を咲かせるよね。早春に咲く花の約半数が黄色い花を咲かせるって知っていたかい?
早春の花とみつばち キンポウゲ
(フクジュソウ)        (キンポウゲ)
日本に自生している花のうち花色ごとにその種類数の割合をみてみると、白が3割強、黄が3割、紫~青2割強、そして赤が1割強くらいで、白い花が一番多いんだけど、春先に咲く花は黄色い花が圧倒的に多くて、白は2番目なんだよ。
早春の花とみつばち サンシュユ早春の花とみつばち マンサク
(サンシュユ)          (マンサク)
じゃあ、どうして春先は黄色い花が多いのかって? 春先はまだまだ気温が低くて寒い日も多いから、花粉を媒介してくれる昆虫たちもほとんど活動していないよね。そんな中でもミツバチやマルハナバチなどのハナバチの仲間は活発に活動しているんだ。真冬の寒いときでも、お天気のいい日はミツバチが日向ぼっこしているのを見かけたことはないかな? だから、数少ないミツバチに見つけてもらいやすいように黄色い花にしてるのさ。
早春の花とみつばち リュウキンカ早春の花とみつばち オウバイ
(リュウキンカ)     (オウバイ)
早春の花とみつばち イラギナンテン早春の花とみつばち キジムシロ
(ヒイラギナンテン)      (キジムシロ)
えっ、だからどうして黄色なのかって? あっ、ごめん、ごめん、話が少し飛んじゃったね。実は、ミツバチは人の見える色がすべて見えているわけじゃないんだよ。どうも赤は見えていないらしいんだ。その代わり、人には見えない紫外線が見えるんだけどね。紫外線の話は長くなるので、また別の機会にするとして、ミツバチは特に黄色が好みらしく、黄色い花に強く引き寄せられるので、春先には黄色い花が多いってわけさ。
ということで、早春には黄色と白い花がほとんどで、それに紫~青い花が少しあるくらいなんだよ。そう、赤い花はほとんどないよね。 えっ、ヤブツバキがあるじゃないかって? いいところに気がついたねぇ。早春に咲く数少ない赤い花ヤブツバキは、花粉の媒介を赤い色が見えないミツバチたちに頼らなくてもいいんだよ。そう、みんなもうわかったかな? ヤブツバキの咲く頃によく飛んでくるのは、そう、メジロだよね。ヤブツバキは虫媒花ではなくて鳥媒花なんだよ。木の実等の餌も少なくなってきた冬~早春に花を咲かせ、潤沢な蜜を出してメジロやウグイス、ヒヨドリなどの野鳥を呼び込んでいるのさ。鳥たちはミツバチとは違って赤い色がよく見えて、お好みの色のようだよ。だから赤い木の実が多いのさ。 ちなみに、昆虫で赤い花が好きなのはアゲハチョウなんだよ。
早春の花とみつばち ヤマツバキとメジロ
(ヤブツバキとメジロ)

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