レシピ&エッセイの白井操クッキングスタジオ

料理研究家・白井操の神戸発レシピやエッセイがたっぷり!料理講習会のイベントや主な著書なども掲載中。男の料理や食育、シルバーカレッジ情報も発信中。

操の「へぇ~!」な雑学

第30話 アメリカ合衆国のメキシコ大使の名をもらったポインセチア

「ムッシュ・フルーリの小さなお話のタネ」
ムッシュ・フルーリは植物にとても詳しい白井の知恵袋ともいえる方。知っているだけで道端の草花や公園の並木など見慣れた季節の風景がキラリと輝く、楽しいお話のタネをどうぞ。
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368zatsugaku ポインセチア     ユーフォルビア(柱サボテン型)

年末になると必ず園芸店の店先を賑わすポインセチア、花にあまり興味のない人でも、この花を知らない人はまずいないよね。赤と緑のまさにクリスマスカラー、今ではクリスマスの飾り付けには欠かせない鉢物になったね。
ポインセチアの原産地はメキシコを中心とした中央アメリカで、この花を草花だと思ってる人が多いようだけど、現地では数メートルの高さまで成長する立派な樹木なんだよ。因みに冬暖かい沖縄や八丈島では、庭植えにして3メートルくらいにまで生長しているぜ。
さて、このポインセチアって言う名前なんだけど、これは旧の学名がそのまま使われて世界中に普及したんだ。でも、そもそも、どうしてポインセチアって言う名前なのかって?それはね、19世紀前半、アメリカ合衆国の初代の駐メキシコ大使であったポインセット( J.R.Poinsett)が発見して本国に持ち帰り、それがアメリカ国内で大々的に園芸化されたことから、その功績を称えてポインセチア(Poinsettia)という名前が与えられたんだ。このときにつけられた学名が、Poinsettia pulcherrima(ポインセッチッティア・プルケリマ)なんだけど、後にポインセチアはユーフォルビアの仲間だったことが判明し、今ではEuphorbia pulcherrima (ユーフォルビア・プルケリマ)と改名されているのさ。
えっ、ユーフォルビアってどんな植物かって? そうだね、ユーフォルビアって言う植物はそれほどポピュラーじゃないかな。ユーフォルビアはものすごく大きなグループで、世界中に2000種類くらいあるんだよ。サボテンと見まがうような形をしたものから、ポインセチアのような華やかなものまで、どう見ても同じ仲間だとは思わないような変異に富んだグループなんだ。日本にも20種類くらい自生していてトウダイグサと呼ばれてるんだ。どうだい、聞いたことあるかな? ほかにも、ハツユキソウやハナキリンていうのもあるぞ。
ところで、ポインセチアの赤く色づいた部分は何か知っているかい? 花びらじゃないかって? いやいや、あの赤く綺麗な部分は花の一部分ではなく、苞(ほう)といって、本来、花の下にあって花を保護する役割を果たしている器官なんだ。じゃあ、花はどれかって? 赤い苞の中心部分に黄色いツブツブがあるだろう、あの一つ一つが花なのさ。花びらや萼はなくて、一つの雌花と複数の雄花が固まっているんだよ。花それ自体が目立たないので、その下にある苞が綺麗に色づき、受粉をしてくれる昆虫たちを呼び寄せる役目をしているのさ。
では最後に、ポインセチアは熱帯植物なので寒さには弱いため、室内で楽しむことが多いけど、日光が大好きなので、ずっと室内の暗いところに置いておくと、日光不足で葉が黄色くなって落ちてしまうんだよ。綺麗なクリスマスカラーを長く持たせるなら、できるだけ日光浴をさせてあげるんだぞ!
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ユーフォルビア(ハナキリン)     ユーフォルビア(トウダイグサ)

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