レシピ&エッセイの白井操クッキングスタジオ

料理研究家・白井操の神戸発レシピやエッセイがたっぷり!料理講習会のイベントや主な著書なども掲載中。男の料理や食育、シルバーカレッジ情報も発信中。

操の「へぇ~!」な雑学

第29話 カエデとモミジ

「ムッシュ・フルーリの小さなお話のタネ」
ムッシュ・フルーリは植物にとても詳しい白井の知恵袋ともいえる方。知っているだけで道端の草花や公園の並木など見慣れた季節の風景がキラリと輝く、楽しいお話のタネをどうぞ。
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長かった今年の夏もようやく衰え、急速に秋に気配に包まれるようになってきたね。そろそろ、紅葉狩りの計画をたてている人もいるんだろうね。
さてそこで、今回は紅葉といえば代表的なカエデとモミジについてのお話を一席。ハウチワカエデ、イタヤカエデ、トウカエデ、等々、イロハモミジ、ヤマモミジ、オオモミジ等々、○○カエデと名のつく物と○○モミジと名のつく物があるんだけど、お互いがよく似通っているよね。じゃあ、カエデとモミジはどこで見分けるの? どこが違うの? っていうみんなの疑問は、古くて新しい問題なんだな。

カエデとは、葉の形が蛙の手に似ているところから「蛙手」、つまり「カエルテ」が転じて「カエデ」となったようだよ。専門的にもカエデのような切れ込みの深い葉は「掌状葉(ショウジョウヨウ)」といって、手のひらのような形の葉って言う意味なんだ。昔の人の観察力はすごいよねぇ。
じゃあ、モミジとはなんだって? モミジとは、古い言葉で木々が紅葉するという意味を持つ「もみつ」という言葉が転じて「もみづ」になり、その名詞形として紅葉を「もみぢ」というようになったらしいけど、紅葉する木々の代表的な木はカエデ類なので、カエデ類そのものをモミヂ(ジ)と呼ぶようになったわけさ。
ということで、元々はカエデという名であった木々のグループの名前の一部が、その後にモミジと呼ばれることになったんだ。
たまには学術的な観点から記述してみようか。植物学的には、カエデもモミジも区別なく、ムクロジ科(古い文献ではカエデ科となっている)のカエデ属に分類され、グループの名前としてもカエデ類と呼ぶんだよ。
因みに、カエデ類の葉はみんな蛙の手のような形ではなくて、普通の一枚の葉をしている チドリノキやヒトツバカエデ、葉の根元から3枚に分かれているメグスリノキやミツカエデ、切れ込みの浅いウリハダカエデ等もあるから、気をつけて観察してみれば? まぁまぁ、これはモミジだ、これはカエデだと堅いことを言わずに、風流に紅葉(もみじ)を楽しもうよ!!

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