レシピ&エッセイの白井操クッキングスタジオ

料理研究家・白井操の神戸発レシピやエッセイがたっぷり!料理講習会のイベントや主な著書なども掲載中。男の料理や食育、シルバーカレッジ情報も発信中。

操の「へぇ~!」な雑学

第23話 世界のアヤメ

「ムッシュ・フルーリの小さなお話のタネ」
ムッシュ・フルーリは植物にとても詳しい白井の知恵袋ともいえる方。知っているだけで道端の草花や公園の並木など見慣れた季節の風景がキラリと輝く、楽しいお話のタネをどうぞ。
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flowe<アリルアイリスの仲間たち>

第23話は「世界のアヤメ」です。

前回のアヤメ、カキツバタ、ハナショウブは、何れもアヤメ科アヤメ属に属する植物で、アヤメ属の名前を世界的にはIris(イリス)と呼ぶんだけど、普通は英語読みでアイリスって呼んでるね。みんなも聞いたことがあるだろう?
さて、このアイリスの仲間は世界中の北半球に300種ほどの野生種がある大きなグループなんだよ。そのうち日本には10種類程度が自生しているんだ。
アイリスの仲間は、地下または地表に横たわる根茎を持つグループと地下に球根を持つグループに大きく分けられるんだ。日本に自生する仲間は全て根茎を持つグループに属しているんだよ。球根アイリスって名前を聞いたことはないかい? 春先から初夏にかけて生花店で売っている切花のアイリスは、球根を持つグループなんだ。
ところで、アイリスって言う名前の由来を知っているかい? Irisと言う言葉は、元々ギリシャ語の「虹の女神」のことなんだけど、これは、アイリスの仲間の花の色がカラフルで虹色のようだから付けられたのさ。日本のアイリスはほとんど紫色から青色のブルー系だから、ちっとイメージ狂っちゃうよね。でも、ジャーマンアイリスと呼ばれる園芸品種のグループを知ってる人なら納得がいくかな。ジャーマンアイリスはアメリカで盛んに品種改良されており、その花の豪華さとカラフルさに加え、乾燥に非常に強くて丈夫なので、根強い人気を誇っているね。ただし、日本の梅雨のような高温多湿にはめっぽう弱いので、それだけはに十分気を付けないとけないけどね。
じゃあ、まずは珍しいアイリスを紹介しようか。花は非常に個性的で美しいんだけど、日本の雨が多くて湿度が高いという気象条件ではうまく育てられないので、ほとんど知っている人はいないと思うけど、中東~中近東にかけて自生しているアリルアイリスというグループは花びらの脈上に細い筋が色づいており、独特の雰囲気を醸し出しているよ。
球根を持つアイリスの仲間には、レティキュラータ・アイリスといって、草丈が10センチにも満たない可愛らしい種類がたくさんあるんだけど、これは最近、園芸品種も増えて国内でも球根を売っているよね。
では最後に、みんなにお勧めのアイリスを紹介しよう。日本の野山に自生するアヤメの仲間で、シベリアン・アイリスと呼ばれるグループなんだけど、暑さや寒さに強く丈夫で手間いらず。数年間植えっぱなしで、年々株が大きくなって、ものすごくたくさんの花を咲かせるんだぜ。ぜひ栽培してみてよ!!

331zatsugaku<レティキュラータ・アイリス>
332zatsugaku<虹色のジャーマンアイリス>
333zatsugaku<シベリアン・アイリス>

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