レシピ&エッセイの白井操クッキングスタジオ

料理研究家・白井操の神戸発レシピやエッセイがたっぷり!料理講習会のイベントや主な著書なども掲載中。男の料理や食育、シルバーカレッジ情報も発信中。

操の「へぇ~!」な雑学

第16話 車窓の花 その1

「ムッシュ・フルーリの小さなお話のタネ」
ムッシュ・フルーリは植物にとても詳しい白井の知恵袋ともいえる方。知っているだけで道端の草花や公園の並木など見慣れた季節の風景がキラリと輝く、楽しいお話のタネをどうぞ。
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303zatsugaku第16話は「車窓の花 その1」です。
電車に乗ってふと気がつくと、流れゆく景色の中にいつも花を探している自分に気づくんだ。車窓から眺めていると、季節ごとにいろんな花々が目に飛び込んでくるよね。早春の白木蓮は、乳白色の大きな花が遠くからでもよく目立つんだ。
初夏には立葵(タチアオイ)のすっくと立ち上がった背高の茎にピンク、白、黄色などの円い花が縦一列にお行儀良く並んでいるのも素敵だね。そういえば、この立葵の花、最近めっきり見かけなくなったと思わないかい。私の子供の頃は、空き地や街路樹の下、庭先など至る所に植えられていた、いや生えていたもんだがね。立葵と同じように昔はどこでも見かけたのに、最近殆ど見かけない花といえば、鳳仙花(ホウセンカ)に鶏頭(ケイトウ)や葉鶏頭(ハゲイトウ)、春車菊(ハルシャギク)に石竹(セキチク)、爪切草(ツメキリソウ)などなど、数え上げればきりがないほど。でも、これらの花たちは、この世から忘れ去られて、消え去っている訳じゃないんだよ。もう既に知っている人もいるかもしれないけど、実は、そのどれもが昔の面影をほとんど残さず、全く別の花のような顔をして続々とデビューしているんだよ。しかも名前までお洒落になってさ。爪切草はポーチュラカ、春車菊はコレオプシス、石竹はダイアンサスと言ったふうにね。立葵にも昔はホリホックという洋名があったんだけど、一重だった花は薄紙で作ったポンポンのように豪華な八重咲きになり、鉢植えで楽しめるように背も低くなって、花色も豊富になってさ。今じゃその名もアルテアだぜ!!

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