レシピ&エッセイの白井操クッキングスタジオ

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西宮阪急「食のミニセミナー」

兵庫県農政環境部 農林水産局 農業改良課 課長 石田均さんをお迎えして

2014/3/14 

398nishi-garden会場の窓の外のミモザは黄色い花が満開に。「ミモザは学名アカシアといいます。皆さんがよくご存知のアカシアは白い花のはず。それはニセアカシアといって、いつの間にかニセの方がアカシアと呼ばれるようになったんですよ。」と教えてくださったのは、本日のゲスト兵庫県農業改良課課長の石田均さん。白井のHPの「へぇ~な話 ムッシュフルーリの小さなお話のタネ」のコーナーでその幅広い知識を楽しく披露してくださる白井の知恵袋のような存在。
「兵庫県は農業改良普及員という職員の方が県下に200人ほどおられ、その方たちを束ねておられる農業改良課の課長さんです。兵庫県の園芸学校の先生でもいらした方です」。何を訪ねても教えてくださる石田さんに今日はセミナーで春野菜のことを一緒に聞きたいと白井もワクワク。
まずはキャベツから。「この時期出回る春キャベツは、秋にタネをまいて春に収穫する品種でこの時期しか取れません。年中見かける平べったい寒玉(かんだま)系とは別の品種なんです。」「春キャベツがひねたものではないのですね。この新玉ねぎはくし型に切ってザルで熱湯にくぐらせ、さっと湯通ししたわかめと一緒に、いかなごのくぎ煮を、こしょうやお酢で食べると美味しいですよね。」「新玉ねぎも同じで品種が違うんです。早生(わせ)の新玉ねぎは収穫後すぐ出荷されますが、茶色い皮の晩生(おくて)のたまねぎは5~6月に収穫後、2~3ヶ月干した後、冷蔵庫で保存します。この間に糖度が上がり甘い玉ねぎになります。外側の皮だけが茶色に変わるのは、内側の水分を守るためなんです。」。ちなみに新生姜は葉が青々しているうちに収穫したもので、普通の生姜は葉が枯れる秋から冬に収穫したもの。こちらは品種ではなく収穫時期の違いで”新”と呼ばれるのだそう。
春においしい豆の話題も。若い豆をさやごと食べる「絹さや」。育つと「うすいえんどう」になって、こちらは豆だけをいただきます。大きくなってもさやごと食べたいと品種改良されたものが「スナップえんどう」。えんどう豆は米名でピーですが、さやごと食べるインゲンなどをスナップビーンと呼んでいたことから、スナップえんどうという名で輸入されたのが約30年前、すでにスナックという言葉が広くなじまれていたことと、さやごとスナック感覚で食べられるということで「スナックえんどう」という商品名になったとか。スナップ?スナック?と思っておられた方もこれでスッキリされたはず。
「大豆製品でよく見かける遺伝子組み換えってどういうことなんですか?」「受粉させ種をとり、その中から人間の求める特性を持った個体を選抜して、それを何度も繰り返すのが従来の品種改良のやりかた。今では遺伝子の研究が進み、どの遺伝子がどの性質にあたるかということが分かってきました。除草剤に耐性をもった微生物が発見され、その遺伝子を大豆に組み込むと除草剤をまいても、枯れない大豆ができます。自然界にある遺伝子を使い、選抜の手間をかけずに品種改良するというのが遺伝子組み換えなんです」と分かりやすく解説を。どのようなものか知らないまま不安を抱いていたことから一歩前へ進んだ気がしました。
百貨店の食品売り場に豊かに並ぶ食材の数々。そのひとつひとつに『へぇ~』を感じた楽しいひと時はあっという間に過ぎていきました。(文:土田)

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