レシピ&エッセイの白井操クッキングスタジオ

料理研究家・白井操の神戸発レシピやエッセイがたっぷり!料理講習会のイベントや主な著書なども掲載中。男の料理や食育、シルバーカレッジ情報も発信中。

西宮阪急「食のミニセミナー」

株式会社天満大阪昆布 代表取締役喜多條清光さんをお迎えして

2013/3/8 

311nishi-garden今テレビや本で話題の『昆布水』。今回はこの『昆布水』の生みの親、喜多條清光さんをゲストに。株式会社天満大阪昆布の代表取締役でいらっしゃる喜多條さんは、世界的に『和食の旨味』に注目が集まる中、体にもやさしい昆布の消費量が年々減少している現状を嘆かれます。「うまみ調味料に押され、昆布とかつおでだしを取らなくなったこと、だしを取った昆布を捨てるのがもったいないと感じることなどがその理由です。『うま味』を世界で最初に発見し、生かしてきたのは日本の食文化。うま味も昆布もまるごと味わっていただきたいと考えたのが『昆布水』なんです。」作り方はシンプル。だし昆布10g(10cm×15cm角位)をはさみで細く切り、1リットルの水に浸けておくだけ。「1mm幅ぐらいのものが後で使いやすいですよ。霧吹きなどで柔らかくしてから切ると楽なんです。」「会場の疑問を代表して、昆布は切り口から雑味が出るといいますが・・・」と白井の質問に、得たり!と喜多條さん「昆布の旨味は表面ではなく切り口からでます。温度が70度を超えると雑味と呼ばれる成分が出てきますので、水を使うのです。刻んだ昆布を除いた後の昆布水に熱を加えても旨味だけで雑味は出ない。しかも刻んだ昆布はすぐ料理に使えます。」今回の試食は昆布水で炊いた昆布ご飯、さっと炒めたオリーブオイル漬の昆布とトマト・ベーコン・ソーセージのオープンオムレツ。昆布水に使った柔らかい昆布をさらに細かく刻んでトッピング。「昆布水の昆布はハンバーグやベーコンエッグなど色んなものに混ぜ込んでどんどん使ってください。昆布水はレシピの水のところに置きかえて使っていただくだけで旨味が加わりおいしくなるんです。」と喜多條さん。「だしをとった後の昆布はブイヨンに胡椒を加えて炊くと、ハンバーグなどの添え物に使えます。昆布漬のオリーブオイルは釜揚げのイカナゴや魚の切り身にかけても。いいものは続けることが大事ですよね。」と白井。
最後に昆布の産地のことを。「料理屋でよく使われ、だしに色がつかない利尻産。固いので煮昆布には向きません。味も良く出て色も出るのが羅臼産。だしにも使え、大阪で煮昆布としてよく使われるのがやわらかい真昆布。関東でおでんの結び昆布に欠かせないのが細長い日高昆布。だしはあまりおいしくないけれど柔らかくて煮昆布に使われることが多い長昆布。獲れる場所で昆布もまったく変わるんですよ。」家庭で使いやすいのは羅臼産だそう。西宮阪急には羅臼産だけでも4種類もあってびっくり。天然物の切り落としなど他にはない品揃え・・・と驚かれる喜多條さん。
そのテンポの良い話術に引き込まれた楽しいひととき、次々とあふれ出る昆布の知識の深さ、そして喜多條さんの思いの深さが伝わってきました。

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