レシピ&エッセイの白井操クッキングスタジオ

料理研究家・白井操の神戸発レシピやエッセイがたっぷり!料理講習会のイベントや主な著書なども掲載中。男の料理や食育、シルバーカレッジ情報も発信中。

西宮阪急「食のミニセミナー」

京・南禅寺藩畔 瓢亭 当主 高橋英一先生をお迎えして

2013/1/11 

292nishi-garden今年も新春のセミナーは瓢亭14代当主高橋英一先生にお越しいただき、嬉しい幕開けとなりました。今年も高橋義弘先生とご一緒です。
教えて下さったのは『炊き合わせ 聖護院大根 白焼き穴子の旨煮 針柚子』と『つぼつぼ紅白柿なます』の二品。「炊き合わせは別々に炊いたものを合せてさっと炊いて仕上げたものです。丸大根はすじを残さないように厚く皮をむいて面取りをして扱いやすくします。鍋に水と大根と洗う前のお米を少し入れて炊きます。」穴子の白焼きも、開いた生の穴子の頭をとり、すべらないようふきんで押さえながら腹ビレ・背ビレを取り、熱湯にくぐらせ霜降りにして皮のぬめりを取ります。串を打ってグリルで焼いて・・・と実演を交えながらコツをわかりやすく丁寧に教えてくださいます。
「紅白なますはおめでたいことの印です。初釜の時やお茶事に初めて来られた方だけにお出しして歓迎の気持ちを伝えたりもします。今回はこの時期、おいしくなっている干し柿も一緒に和えたなますにしました。」干し柿は開いて種を取って、縦に刻むこと、硬さの異なる蕪と人参は塩水に別々に漬け、水洗いの後は、晒しなどに包んで絞ったものに、さらに体重をかけて台に押し付けるようにして水気をよく切ることや、蕪を菊花に切る方法まで、時間をかけてお話くださり、すばらしい包丁さばきを目の前で見せてくださいました。
『きょうの料理』55周年企画として、高橋先生と義弘先生が親子で月一回出演される『きょうの料理』もとても評判がいいそう。「テキストを作る時に、お店の作り方や量は、ご家庭のやり方とはまた違ってきますので、おうちでも作りやすくおいしく仕上がる方法を、相談しながら決めていくんです。」と義弘先生。「お二人が交わされる会話は、いつも自然で親子としてふだんの豊かないい関係が出ているなぁと思います」と白井。
毎年いろいろなだしの取り方を教えてくださる中から、ここでは番組にも煮物にもよく出てくる八方だしの作り方を。水2リットル、昆布10g、かつお節30g、酒1/2カップ、みりん1/4カップをすべて鍋に入れ、10分ほど煮てアルコールをとばします。作りおきができ便利に使えますとのこと。
「この美味しさをお店でも味わいたいですね。一見さんでも入れるのですか?」「南禅寺のそばの茶店として始まった店ですので、うちはいまでも看板は旗のれん一枚です。通りがかりに来ていただいても、お席に空きがあれば入っていただいています。」常に柔らかな言葉で語られる高橋先生のたたずまいから、400年かけて磨かれてきた品格が静かに伝わる、素晴らしいひと時でした。

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