レシピ&エッセイの白井操クッキングスタジオ

料理研究家・白井操の神戸発レシピやエッセイがたっぷり!料理講習会のイベントや主な著書なども掲載中。男の料理や食育、シルバーカレッジ情報も発信中。

西宮阪急「食のミニセミナー」

兵庫県漁業協同組合連合会 魚食推進室室長 山嵜清張さんをお招きして

2011/10/14 

227nishi-garden今日のゲストは兵庫県漁業協同組合連合会の山嵜清張さん。明石の海・魚・食べ方、全てに精通され、白井も魚のことで知りたいことがあった時には、いつも頼りにしている方。『五国豊穣 兵庫のうまいもん巡り』では、いかなごを泡で炊く山嵜さん流の釘煮を紹介して下さいました。
「気候や天候不順で、漁への影響はどうですか」と白井。「20年毎日海水温を測っていると、毎年何らかの違いはあります。カレンダーのない海の中では、魚は水温を直接身体で感じていますから、我々が頭で認識している季節とはズレが出来て当然なのです。その水温変化から漁を予測する。水温が一番低い2月末頃、海の表面温度が6℃を下回るとタコが死ぬこともあるんです。海の中はもっと寒くて、昭和38年には実際にタコが壊滅状態になったことがあるんですよ。」と山嵜さん。本の撮影で明石漁港へ行った白井が一番驚いたのは、競りの段階でまだ魚が活きていたこと。山嵜さんは「以前は私も競りで、目の前をはねて通る鯛を一瞬で見極め、しっぽが赤くなってるなと思ったら1割安かな・・・とか。体やしっぽが赤いというのは魚がパニック状態になって暴れた証。リラックスした状態で〆られた魚にくらべ味がぐっと落ちるんです。」と話されます。「だから漁師の奥さんたちは魚の生簀を静かに静かに競り場に持ち込まれて・・・」と白井も納得。山嵜さんによると、リラックスした状態の活魚にとがったもので一撃を加え脳死の状態にし、背骨の一か所を切って血を抜き、針金で脊髄の神経を壊すことで、一番おいしい状態の鮮魚になるのだそう。活け締めの高い技術を誇る明石漁港の鯛は、鮮度が落ちにくく、少し時間置く方が甘みが増してよりおいしく頂けるのだとか。 魚の鮮度の見分け方は?との質問には「まずは体の色が濃いものを選んでください。海水にいた魚は氷がとけて真水にふれると体色がぼやけます。次は眼に透明感のあるもの。見る目を養うのには魚売場に週に1回くらいは通って、並んでいる魚を続けて見ることですね。1種類の魚でもいいし、1シーズンだけでもいいんです。違いが分かるようになる時が必ずあります。あとは店員さんに聞くこと。予算やどんな風に食べたいとか伝えれば、いい情報がもらえると思います。」「さんまの加工では兵庫県は日本一なんですよね?」と白井。「明石ではさんまは獲れないんですけど・・・」と山嵜さん「でも、加工の技術があったから、漁に出られない時の副業に漁師が始め、盛んになっていったんだと思いますよ。」と意外なお話も。山嵜さんが講師をされる『魚のさばき達人養成講座』はキャンセル待ちが出るほどの盛況ぶり。何よりもおいしい魚を食べたいという人がたくさんいるということが伝わってくるのが嬉しいと笑顔で。魚にまつわるとっておきのお話に、お客様も時間を忘れるひとときでした。

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