レシピ&エッセイの白井操クッキングスタジオ

料理研究家・白井操の神戸発レシピやエッセイがたっぷり!料理講習会のイベントや主な著書なども掲載中。男の料理や食育、シルバーカレッジ情報も発信中。

西宮阪急「食のミニセミナー」

伊豆下田 西林商店 取締役西川雅一郎さんをお迎えして

2011/7/8 

217nishi-garden自然の恵み豊かな伊豆・下田にある西林商店さん。四代目西川雅一郎さんをお迎えして、こだわりのところてんについてお話を伺いました。会場の前には原料の赤いマクサ(天草)と晒した後の薄い緑色になったマクサの塊が。「これが、ところてんや寒天の原料になる天草ですね」と白井。「はい、収穫はちょうど今頃、海から採ってきた時はこのように赤いのですが、これに水をかけ、日に晒すという作業を何度も繰り返すと、この青さらしの状態になります。これを釜で炊いてところてんを作ります。」と西川さん。会場のモニタには地元須崎で名人と名高い晒し職人茂佐さんの作業風景が映し出されます。「茂佐さんに西林商店さんはいつも一番高いものを買われるとお聞きしました。」と白井。「いい原料でいいものを作れと父から言われています。一度炊いた後の二番手を炊いた、二番煮を混ぜてところてんを作るところもありますが、ウチは一番煮しか使わないんです。」とこだわりを。圧力釜を使って短時間で煮上げると煮つぶれてカスなども出るため、大釜を使い、静かに沸騰させるよう火加減をつきっきりで調整しながら7時間煮込む大変な作業を守っておられます。ちょっと油断すると吹いてくるので、大やけどの危険と隣り合わせだそう。これを冷やし固めるとところてんの出来上がり。水に浸けて1週間、酢水に浸けると30日~45日おいしく頂けるそう。地元では三倍酢で食べると聞き、会場に挙手をお願いしたところ、関西風の黒蜜派と関東風の三杯酢派が約半々。西川さん「実は「黒蜜付き」は今回の青カタログで初めて作ったんですよ」と笑顔で。気がかりは原料の天草を採ってくださる方の高齢化。天草は弱く、一年採らないと他の海藻にやられて少なくなってしまうのだとか。地元のご家庭でところてんを作られる時には、早く柔らかくなるよう酢を入れて煮ることが多いとも教えて下さいました。最後にこれからを尋ねられ「いいところてんだけを作っていく、ブレることなくところてんを守っていくこと・・・ですね」と爽やかに答えられた西川さん。”本物”を感じるつるんとした心地よい喉ごしに涼を味わったひとときでした。
今回の試食は「カラダにやさしいレシピ」から鶏肉のピリ辛ダレ、西林商店さんのところてん・黒蜜味と海苔を添えた三杯酢の食べ比べ、青カタログから北海道「多田農園」のトマトジュース「北美人」を。

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